邪魔 "雲雀side" ページ30
『ずっと、雲雀さんの傍に居たいです！！私、雲雀さんのことが、、わっ』
「黙って」
これ以上は言わなくていい。
自分の気持ちを一生懸命伝えようとしている樹が可愛くて可愛くて仕方ない僕はもう君以外を見ることはできないんだろうね。
驚いて見上げてくる彼女に、先程僕に言おうとしてくれた言葉を落とした。
「好きだ」
彼女は信じられないとでも言うかのように聞き返してきたので、流石に2回も言うのは恥ずかしいと思ったが、もうこの際分かるまで言おう。
「僕も樹が好きだよ。」
今度は伝わったようで耳まで真っ赤にさせて急に声を上げた。煩い、と言うとおろおろしながら謝ってきた。忙しい子だね、君は。
『い、いつから、、ですか？』
「さあね。自覚したのは花火を見た日だけど、もしかしたらもっと前かも知れない」
『も、もっと前、、』
僕の顔を見ていられないのか顔を伏せてもごもごと何か言っている。僕としてはもっと顔が見たいんだけど。
「耳、真っ赤」
『わわ！』
真っ赤になった耳に触れると慌てて耳を抑えて隠してるけど、丸見えだよ。
そういえばこんなこと前にもあったな。
なんて思っていると、バッと急に顔を上げたので何かと思い驚いているととんでもない爆弾を落としてきた。
『わ、私も、雲雀さんが好き、、です』
、、そんな顔して言わないでよ。
目の前の可愛くて仕方ない彼女に手を伸ばした所で不意に扉が開いた。
「恭弥ーっ！怪我大丈夫かー、、ご、ごめんお取り込み中だったな」
「、、咬み殺す」
『ま、待ってください雲雀さーん！！』
空気の読めない跳ね馬が呑気にやってきて、僕と樹の姿を見るなりニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべている。
ムカツキが最高潮になりトンファーを取り出し跳ね馬をひと殴りしようと席を立つがそれも樹に止められてしまう。お願い、僕にこいつを殴らせて。
「恭弥の彼女か？」
「、、貴方に言うわけないだろ。」
「俺、ディーノって言うんだ！あんたスクアーロがバジル追っかけて並盛に来た時ツナたちと居たやつだよな？」
『、、あ！はい！あの時は助けていただきありがとうございました！』
「おう！名前はなんて言うんだ？」
『くさか「君も教えなくていいから」 え、ええ』
なに僕を置いてほかの男と仲良くしてんのさ。
跳ね馬も跳ね馬で早く帰ればいい。
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作者名：もんち | 作成日時：2016年9月11日 13時
