勝利【リング編】 ページ27
「、、これで終わりだ」
「くっ、、ザンザス様に報告しなければ！」
「！おい、待て！！」
残り3人まで倒したが、残った3人は並中の方へと向かって行った。かなり疲弊していたからもう戦闘するだけの元気はないと思うけれど心配なので私たちもみんなの元へと急ぐ。
並中のグラウンドへ向かうと逃げた3人が私たちの存在を報告している所のようだ。ランチアさんは逃がさないとでも言うかのように鋼球を構えると｢暴蛇烈覇！！！｣と思いっきりトドメを刺した。
「あの人、、ずっと骸様が話しかけてた、！」
「や、奴は」
「取り違えるなよボンゴレ、オレはおまえを助けにきたのではない。礼を言いにきた」
「ランチアさん！！」
うわ、めっちゃかっこいいランチアさん。お陰で私の存在なんて薄くてまだ誰にも気づかれていない。みんなランチアさんに夢中だ。
ランチアさんの登場に一気に流れが変わり、相手側は降参の意を表し、審判の女の人も戦いを結果を下し全ての戦いが無事終わった。
みんなとても傷付いていてツナなんて結果を聞くなり安心したのかそのまま気を失ってしまう程疲労している。
ランチアさんがツナとランボくんとリボーンくんをツナの家に連れて帰ると言っていたので、そのまま任せて私はいつの間にか消えていた雲雀さんを探しに校内を走った。
雲雀さんのことだからきっと体が辛くても自分の足で歩いて帰るんだろう。
案の定、少し離れた所で壁に凭れながら少しずつ歩いている雲雀さんを見つけた。
『雲雀さん！！』
私の声が聞こえてないのか立ち止まる所かそのまま歩き続けている。だいぶフラフラしているので転びやしないか不安だ。
嫌な予感は当たるもので、何かに躓き前に向かってそのまま倒れそうになっていた。慌てて駆け寄りなんとか支えることができ一息ついた。
『雲雀さん、私がわかりますか？』
「、、草壁樹だろ」
『はい、どこに向かわれますか？』
「離しなよ、鬱陶しい」
『雲雀さん、私、強くなったんですよ』
「、、応接室」
『はい、わかりました』
行き先を教えてくれたということは、歩行を手伝ってもいいということで。雲雀さんの腕を私の肩に回し支えになるようしっかりと歩幅を合わせて歩いた。
その間、ひとことも会話はなかったが雲雀さんの傍が、やっぱりここが一番居心地がいいな、としみじみ思った。
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作者名：もんち | 作成日時：2016年9月11日 13時
