武器【リング編】 ページ16
それから幾つもの武器をクロームに幻覚として出してもらった。
斧に刀に槍に大剣、弓や鎌。
どれもいまひとつ合わなくて悩んだけれど遂にピッタリな武器を見つけた。
銃だ。
軽くて動きやすいし持ち運び効くしピッタリじゃないかな？
クロームが幻覚で作った銃を持たせてくれるから、クロームにとっても幻術の練習になる。まずは2丁貰い、使いこなせたら次は4丁に増やす予定だ。
武器が決まったら早速練習したかったのだが日が暮れ始めていたので今日はここまでとなった。
『今日もありがとうございました』
「またな」
「バイト頑張ってね、」
『また明日もお弁当持ってくるね』
「ありがと」
3人に見送られて黒曜を後にした。
家に着くなりドアノブに袋がかけられていて、中を見ると学校のプリントや宿題が入っていた。
誰が持ってきてくれたんだろう？
中をよく探ると並盛中のメモ用紙が入っていてそこには
"鍛錬ご苦労。委員長も毎日頑張っています"
と、草壁さんの字で書かれていた。
草壁さんがきっと届けてくれたんだ。
委員長も頑張っていますって、そうか！雲雀さん、雲の守護者に選ばれたんだ。戦いの備えて雲雀さんも鍛えてるのかな？
『私ももっと頑張らなくちゃ！』
雲雀さんに負けてられないな。
私は守護者じゃないから戦いには出られないだろうけど何らかの形で力になれたらいいな、と思う。
せめて、自分の身くらい守れるようにならないと。
次の日もまた黒曜へと向かった。
昨日よりも今日。今日よりも明日、と力も無事ついてきている。
「うおっ、あっぶねー！」
『わわ、ごめん、、！』
「謝るくらいなら撃ってんじゃねー！！」
『犬くんなら避けれるかなって』
銃も取り入れて戦うとだいぶ互角に渡り合えるようになった。最初は防ぐのに必死だったけど今じゃ余裕が出てきて攻撃もできる。
そしてその２日後には。
『犬くんとーった、』
「な、、」
犬くんが下になり上に私が乗って額に銃を当て、1本取ることができた。
犬くんもまさかやられるとは思ってなかったらしい。驚きで口があんぐり開いていた。千種くんの時も反応こんな感じじゃなかったっけ？
「本当にやられるなんて思ってなかったびゃん」
「樹、強くなったね」
『ふふ、まだまだだよ』
けど、犬くん達に並ぶくらい強くなった。
もう争奪戦は始まっている。
ツナたちもきっと強くなっているんだろうな。
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作者名：もんち | 作成日時：2016年9月11日 13時
