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〜貴方side〜
本試験まであと3週間。
私は無事に退院し、現在は里の外れにある岩場で壱の型を桔梗さんに指導をしていた。
貴(本当に指導してほしいって頭を下げに来た時は驚いたなぁ…)
私、嫌われていたんじゃないのかな、と少し離れた所でスタミナ切れを起こした桔梗さんを見つめる。
乙「はぁっはぁっ」
貴「いつまで息を切らしているのですか?そんなんじゃ、いつまで経ってもまともに術をコントロール出来ませんよ」
乙「この術、本っ当にチャクラの消費がやばいのよ…はあっ、なんで貴方そんなに平気な訳?」
貴「月の国の民が持つ特殊な月のエネルギーがありますからそこまで疲労はしませんので…って、貴方、師匠から言われませんでしたか?一般の忍が使うにはこの術は余りにもリスクが高いですよ?」
月の国出身だというのなら知っているはずの知識を弟子に教えていないのか…?
そう疑問に思い、ん?と首を傾げていると桔梗さんは気まずそうに口をもごもごさせた。
乙「…私が使える壱と陸の型…本当はちゃんと師匠から教えて貰ったんじゃないのよ」
貴「…え?」
乙「師匠が以前使っているのを目にして…それで巻物とか読み漁ってこっそり自分で習得したから…所詮は擬きなの」
その言葉に驚愕する。
貴(だから使うエネルギーが違うことも知らなかったのか!!それよりも重要なのは、この術を誰かに教えてもらうこともなく、ただの子供が巻物を読んだだけでほぼ正確に習得したことだ!!月の国の民ならば兎も角、相手は普通の…いや、まてよ?)
貴「もしかして、貴方のご両親のどちらかが月の国の出身ではなかったですか?」
乙「…私捨てられたから両親なんて知らないのよ」
そう苦々しげに吐き捨てる桔梗さんに失言してしまったことを悔やんだ。
貴「それは…すみませんでした不躾なことを…。…ですが、貴方が見様見真似で出来たということは、もしかしたら貴方にわずかでも月の国の民の血が流れているのかもしれません」
乙「!…そう、なのかしら。…私、今までどこの誰の子かも分からなかったから、なんだか変な感じ。……師匠と同じ出身の人が先祖に本当にいたらいいのに」
貴「可能性は大いにありますよ。それなら話が早いですし、エネルギーの使い方から貴方に叩き込むことにします。覚悟はよろしいですか?」
ふっと微笑んで言うと、桔梗さんは闘志を燃やした瞳で私を見つめ返し、ニヤリと笑って言った。
乙「もちろん!」
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ミコト(プロフ) - すごく好きな話です!更新大変かもしれないですが、頑張ってください!! (2019年8月11日 0時) (レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
カメ系腐女子 - めっちゃいいやん!続きが気になります!更新頑張ってください!!評価させてもらいます!ログインしてないのでお気に入り登録は出来ないんですが、評価とコメントはさせていただきます! (2019年6月23日 20時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
おふ豚(プロフ) - エシルさん» ありがとうございます!あ〜よかったです!そう言っていただけるのが本当に嬉しいです!これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年5月22日 20時) (レス) id: f11330c0ee (このIDを非表示/違反報告)
エシル(プロフ) - 小説読みました!凄く面白かったです! (2019年5月22日 19時) (レス) id: 2e63a126ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おふ豚 | 作成日時:2019年5月22日 11時