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〜貴方side〜
貴「はぁっはあっ」
72時間の地獄は永遠のように感じた。
現実に意識が戻った時にはもう限界を超えていて、全身から汗がどっと吹き出す。体が痙攣したように細かく震え、呼吸すらままならない。
耐えきれずにどさりとその場に倒れた。
?「ではさっさとお暇するとしましょうか?」
鮫顔の男が私を担ぎあげる。
貴「ど…して、私を……?」
イ「篝からの命令だからだ」
貴「か…がり…が?」
?「おやまぁ、本当に何も知らないんですねぇ」
イ「やめろ鬼鮫。…君を暁に連れていく」
逃げなければまずいことぐらい、回らない頭でも分かるのに体が言うことを聞いてくれない。
それどころか、私の胸中にはどうしようもない失望感が広がっていた。
貴(…あの男が本当に篝だとしたら、私は上手い具合に誘導されていたのか…どうして、そんな…)
私を恨んでいるのだろうか。
諦めたように目を伏せる。もう何をする気も起きなかった。
ザッ
その時、2人の行く手を阻むようにアスマ先生と紅先生が現れる。
アスマ「おいお前ら、白昼堂々誘拐騒ぎとは穏やかじゃねぇな」
紅「その子を今すぐ離しなさい」
イ「お久しぶりです。アスマさん、紅さん」
ア「俺達のことを知ってるってなると、元この里の忍ってとこか。何しに来た」
警戒しながら尋ねると、イタチは2人に顔が見えるよう笠を上に傾ける。
アスマ・紅
「!?」
ア「お前…フ…間違いない、うちはイタチ…」
鬼「イタチさんのお知り合いですか。なら私も自己紹介しておきましょう。干柿鬼鮫、以後お見知りおきを」
ア「以後なんてものはねぇよ。お前他はここで俺がとっちめる。お前らはビンゴブックに載っている重罪人だ」
イ「あすまさん紅さん、俺に関わらないでください。貴方たちを殺すつもりはない」
ア「そりゃ無理な話だ。何より、お前らが連れ去ろうとしてるのは木の葉の大事な忍だからな。…目的はなんだ」
鬼「結構煩いですねこの男、殺しますか?」
鬼鮫はそう言うと、自身の背負う大きな刀をガツンっと地面にぶつける。
イ「素直にこの里から出られそうにないか。だがやりすぎるな」
そうイタチが言った瞬間、戦いの火蓋は切って落とされた。
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ミコト(プロフ) - すごく好きな話です!更新大変かもしれないですが、頑張ってください!! (2019年8月11日 0時) (レス) id: 47f303260b (このIDを非表示/違反報告)
カメ系腐女子 - めっちゃいいやん!続きが気になります!更新頑張ってください!!評価させてもらいます!ログインしてないのでお気に入り登録は出来ないんですが、評価とコメントはさせていただきます! (2019年6月23日 20時) (レス) id: fed8378344 (このIDを非表示/違反報告)
おふ豚(プロフ) - エシルさん» ありがとうございます!あ〜よかったです!そう言っていただけるのが本当に嬉しいです!これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年5月22日 20時) (レス) id: f11330c0ee (このIDを非表示/違反報告)
エシル(プロフ) - 小説読みました!凄く面白かったです! (2019年5月22日 19時) (レス) id: 2e63a126ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おふ豚 | 作成日時:2019年5月22日 11時