月明かりの道標【NARUTO】 (ページ30)

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～貴女side～

突然叫びながら襖を開け放ったサクラさん。

後ろでは慌てているナルトと呆れた様子のサスケさんまでいて。

目を白黒させながら、3人と先生を交互に見る。

肝心のカカシは、額に手を置いて大きく溜息をついていた。

カ「おいお前ら、どこから聞いていた？」

貴「！」

3人
「ビクッ」

カ「正直に答えろ」

低く唸るような声で先生が問いつめる。

その声に体を震わせたサクラさんが、おずおずと答える。

ｻｸ「・・・さ、最初から」

カ「！」

ｻｸ「ご、ごめんなさい！私から言い出したことで・・・！」

ナ「サクラちゃんだけのせいじゃねェって！オレとサスケだって乗り気だったんだし！」

ｻｽ「覗くって提案したのはオレだ」

3人が互いを必死に庇いあっている。

その光景を見て、なんだか肩の力が抜けてきた。

貴「やめよ、カカシ」

3人・カカシ
「！」

ｻｽ(あのカカシを一言で黙らせた！？)

ｻｸ(なんだろう、いつもの唯さんとはまるで別人みたい・・)

貴「過ぎた事を責めたところでどうしろと言う・・・。それに、周りを警戒していなかった私にも責任がある」

ふぅ、と息を着くと固まる3人の方へ向き、ぴしりと居住まいを正す。

途端に張り詰めた空気に、誰かの喉がなった。

貴「バレてしまっては見た目も口調も隠す必要などないからな」

貴「何、怒ってなどおらぬ。腰をかけるがよい。・・・少し話をしようぞ」