月明かりの道標【NARUTO】 (ページ23)

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～貴女side～

先生がクナイを構え、再不斬にトドメの一撃を食らわせようとしたその時。

ザクザクッ

全員
「！！」

何処からか打ち込まれた太い針のようなものが首に刺さった再不斬は前に倒れていく。

貴(あれは、千本・・・？)

？「フフ・・・本当だ。死んじゃった」

木の上から颯爽と現れたのは、私たちとあまり歳の変わらなそうなお面をつけた少年。

カカシ先生が再不斬の所へ移り脈を確認する。

カ(確かに死んでるな・・・)

？「ありがとうごさいました。ボクはずっと・・・確実にザブザを殺す機会をうかがっていた者です」

彼はぺこりと私達にむけて一礼をする。

カ「確かその面。お前は霧隠れの追い忍だな・・・」

追い忍
「さすが・・・よく知っていらっしゃる」

ナルト「追い忍？」

追い忍
「そう、ボクは抜け忍狩りを任務とする霧隠れの追い忍部隊の者です」

ナルトは悔しそうに少年と再不斬を交互に見つめた。

ナ「なんなんだってばよ！！！お前は！！？」

カカシ「安心しろナルト。敵じゃないよ」

ナ「ンなこと聞いてんじゃねーの！オレってば！！あのザブザが、あのザブザが殺されたんだぞ！！あんなに強えー奴が・・・オレと変わんねぇあんなガキに、簡単に殺されちまったんだぞ！オレ達バカみてーじゃん！納得できるかぁ！！」

カ「ま！信じられない気持ちも分かるが・・・。これも事実だ」

ポフッ

先生の手がナルトの頭に乗る。

ナルト「！」

カカシ「この世界にゃお前より年下で、オレより強いガキもいる」

ナルト「・・・・・・」

そう宥められると、ナルトは認めるのが悔しいような、恥ずかしいような顔をして黙りこくった。

霧隠れの追い忍は再不斬のもとへ移動し、再不斬を担ぐ。

追い忍「あなた方の闘いもひとまずここで終わりでしょう。ボクはこの死体を処理しなければなりません。なにかと秘密の多い死体なもので・・・。それじゃあ失礼します」

そういって追い忍は再不斬と共に消えた。

貴「・・・」

あの二人が消えても尚。

もやもやとしこりが残ったような、気持ちの悪い感覚が私の胸の内を支配していた。