兄を求めて 27 ページ29
シャスside
?「...て!きて...!!起きろぉ!!!」
突然の声に吃驚し、私は貧血気味の体を起こす。
そこにはきっと焦っているであろうしんぺい神さんがおり、私は『どうしたんですか?』と問う。
sn「どうしたのって...どうしたもクソもないよ...かなり魘されてたよ?」
『そ、う、ですか』
私はしんぺい神さんから頂いたふかふかのタオルで汗を拭き取り、ありがとうございますと言って返す。
sn「...その様子じゃ、自分の記憶を取り戻したみたいだね」
...期間的にはまだ短い方かな、と呟いたしんぺい神さん。
記憶を取り戻したなんて、さっきまで気づかなかったのに。
sn「ふふ、じゃあ、何個か質問するね」
と言って椅子に座ったしんぺい神さん。
sn「...君は誰?」
『...シャス、シャス・ヴィトン・フォンダシオン』
sn「ふむ...じゃあ、シャスが作った国の名前は?」
『...ブランド国』
sn「...じゃあ、幹部の名前は言える?」
『...ルイ・ロレックス、エルメス・コルム、エミリオ・プッチ、イード・ロジェデュブイと私』
sn「なるほど...じゃあ、ブランド国の「本当の目的」は?」
『.....私の兄様を探す、こと』
sn「はい、ありがとうシャス。ちゃんと記憶は戻ってるよ」
と言ってメモをしたしんぺい神さん。
私は立ってしんぺい神さんの傍に行くものの、これは見ちゃダメ、と言われて引き返された。
そうすると、患者ベッドに人の気配を感じ目配せすると、そこにはオスマンさんがいた。
顔を少しだけ紅潮させ、おデコには暖かくなったおしぼりがあった。
かなり顔も顰めており、私はオスマンのおデコからおしぼりを取っては絞り再び戻す。
少しだけ顔が和らいだオスマンの表情を見て、私は謎の安堵感が走った。
そして私は、医務室を出て総統室へ向かった。
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/
作成日時:2018年6月17日 14時