兄を求めて 21 ページ23
ロボロside
gr「それは、自分が一番分かっているんじゃないか？オスマン氏」
os「ｯ、それが自覚出来てたらｯ、俺はこんなに泣いてへんのやｯ！」
オスマンはそう言い立ち上がった。
ここまで声を荒らげたのは初めてではないか。
gr「おっと落ち着け落ち着け」
とグルッペンがあやすが、それをも聞かずに「落ち着いていられるか」と叫んだ。
sn「...取り敢えず、廊下でやってくれない？」
『そうや、シャスが目覚めるやろ？』
「嗚呼」と言って素直に出ていったグルッペンとオスマン。見た感じ、オスマンは自室に戻ったな。
sn「...シャス、声、殺さんくてええで」
...そうだ。オスマンが怒鳴っているので目覚めたシャスは、恐怖と怯えで泣いてしまったのだ。
shas「...ｯ、だって、オスマンさん、あんなに...、ｯ！」
『...』
sn「...オスマンのあの怒りはきっと、シャスが過去を思い出せば治るかもな」
『...そやな』
俺がそう便乗すると、シャスはこてん、と首を傾げたものの、ぱああ、と顔を明るくさせて、「了解です！」と言った。
sn「あ、でもー、今日の内はそのベッドから動かないこと。貧血なんだし」
と、意地悪心を含めた言い方をすると、シャスはしょぼん、と顔をしぼめた。
でもその後は納得したかのように、分かりました、と言った。
表情がコロコロ変わって面白いなぁ、なんて思ってしまった。
まぁ、强間違いではないから何とも言えんけどな。
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作者名：扇@リョク | 作者ホームページ：uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/
作成日時：2018年6月17日 14時
