兄を求めて 19 ページ21
ルイside
礼儀がいつになってもならないイードを引っ張り、我々国の城下街へ出る。
宿屋への予約も済ませてあるし、街並みを見て回ろう...とエミリオが提案したが、エルメスとイードが反対した。
シャスさんがいなくなったブランド国の相続人は?我々国とは今どのような関係を持っているのか?...などと、考えたいことが山ほどあるとのこと。
確かに、考えなければいけない観点は沢山ある。だがエーミール先生の教えはそんなに甘くは無かった。
それを踏まえてのエルメスの行為なのか、否か。
her「取り敢えず、俺とイードは宿屋で作戦の確認、そして案を練っておく」
『分かった、じゃあ、俺とエミリオで街の散策をすると同時に、何かあったら...この国の情報も聞き出す。それでいいか?』
emiri「はい、こちらも情報を掴んでおきますので」
eid「...はよ行くぞエルメス」
と言って1人で宿屋へ向かったイード。
〈殺人鬼〉としての能力の反対、副作用で起こる〈不謹慎行為〉。
...イードは殺人鬼をしなければ、自身の精神が安定しなくなる。
言わば、精神安定剤、と言ったところだろうか。
そういう風に育てられていたからな...
her「じゃあ、俺は行く。帰ってくる時は連絡しろよ」
と言って去ったエルメス。
俺はエミリオに「行こうか」と言って街並みを拝見して回った。
...国の国土がない俺らからしたら、何が凄い、これが誇りだ、なんて言えないんだが。
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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/
作成日時:2018年6月17日 14時