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兄を求めて 17 ページ19


鬱side


お昼になり、雨雲が空にかかってきた。


なのにジメジメとした暑さは変わらず、ライターに火が着かずイライラしてくる時期だ。




基本的に喫煙OKの我々国だが、何故か今日は外に出たい気分だった。





外と言っても、テラスやけどな。


ライターをスーツの内側から取り出し、煙草に火をつける。



煙草を銜えて吸うと、いつもの美味いニコチンが俺の体を癒していく。



すぱー、と口から煙を出し、俺は溜息を着いた。




そーいや、さっきコネシマから女の子がどーのーって聞いたな...


小さい女の子で、シャスちゃんっていう...



なんでも、オスマンの面影があるってな



興味深いやんな、こんなん、質問...いや、詰問したろ、



俺は味の無くなった煙草を灰皿に押し付け、最後の煙を全て吐き出した。




テラスから出て、灰皿を机の上に置いたっきり、医務室へ向かう。




いつものように足を引き摺るように歩き、階段を2個下る。



?「ん?大先生やん、どこ行くん?」



...この声は...



『見えんなァ』



?「やかましいねん!」



『すまんてすまんて、』



俺はロボロに軽く謝り、なんやったっけ?と聞く。



rb「今からどこ行くん?」



『あぁ、医務室やで』



rb「ほーん...」



と言って、会話が終わる。


ということは、ロボロも医務室かな。



身長は小さい癖に対比していないロボロの大きい手に包まれた紙束を俺は一瞥する。


___ブランド国総統 シャス・ヴィトン についての報告所



俺はそれを見た時、ロボロの手から紙束を取り上げた。



rb「っちょっ!!なにすんねん!!」



俺は手を天井に向けて手を伸ばすと、ぴょんぴょんとジャンプするロボロ。


このまま遊んでいたいけど、気になるのはシャス・ヴィトンとやら。




__シャス・ヴィトン・フォンダシオン
○○年 ○○月○○日生まれ
オスマントルコ・ヴィトン・フォンダシオンとは兄弟の関係だが、生き別れの兄弟であることが判明。シャス・ヴィトン・フォンダシオンはオスマントルコ・ヴィトン・フォンダシオンの妹である。

現在はブランド国の総統をやりながら、オスマントルコ・ヴィトン・フォンダシオンを探している。その使命感で生まれたクリスタルはオスマン・ヴィトン・フォンダシオンを探すためだけに願いを込めた。

幹部のメンバーはルイ、エルメス、エミリオ、イードで、どれも有名な高級ブランドの名前であることが判明_____




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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/  
作成日時:2018年6月17日 14時

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