兄を求めて 9 ページ11
オスマンside
いやぁ、グル氏に怒られてもた、
俺は反省をし、シャスを医療室に入れる。
shas「…オスマン、さん、」
『ん?なんや』
shas「…わたし、総統さんのこと、おこらせた…?」
目尻に涙を浮かべながら訴えかけるシャスに、俺は心が痛む。
『…お前は、怒らせてないで』
shas「…そっかぁ」
と言って俯いた彼女。
グル氏はまだ会わせるべきやなかったな、と遅い反省をする。
『ペ神、シャスの血液検査とかは?』
sn「進捗はあるけど…まだ終わってへん」
まとめなアカンしな、と付け足したペ神に、俺はそっか、と答えた。
sn「基本的に基準範囲はそれら以下やけど…やっぱり赤血球、血色素、ヘマトクリットとか…鉄欠乏性貧血っぽいね」
『次は何するん?』
sn「指紋採取とか…あと、個人を特定出来るようなこともしなきゃいけないね…それに関してはロボロにやってもらうけど…」
『おう、分かった』
shas「…」
sn「はい、じゃあこのテープに親指を乗せて
ねー、」
と言い、ペ神はいつの間にか用意をしていたセロハンテープをシャスに差し出す。
シャスは素直に親指を乗せ、指紋を取る。
sn「取り敢えず病気的なのはないから…過剰運動とかしなければ大丈夫。お腹空いてるだろうし、何か作ってあげて」
『分かった』
と言い、医療室から出る。
そうするとそこにはトン氏がいた。
シャスはトン氏の背の大きさにびっくりしているものの、堂々としていた。
『どないした?』
tn「いや…コイツの情報を聞きにな」
と言って指を指したのはシャスだった。
『グル氏は?認めてくれたん?』
tn「なんかすごい清々しかったぞ?認めてたし…まったく…」
『ほれシャス、挨拶』
shas「…こんにちは」
tn「おうこんにちは、俺はトントン、自由に呼んでくれてええからな、」
と言って、彼女の目線の高さに合わせて腰を座らせる。
『優しい人やからな、頼ってええんやで』
shas「トントン…さん」
『そやで、あでもトン氏、コイツの情報はまだ完全に理解出来てへんから…また後での方が良さそうやで』
tn「そうか…じゃあグル氏にもそう言っとくわ」
と言って階段を登っていったトン氏。
シャスは、俯いたままだった。
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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/
作成日時:2018年6月17日 14時