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「あ、」
前方に、少し小柄な彼女の姿がある。
信号待ちをしているらしい。
俺の歩くスピードからすれば、このまま行けば恐らく彼女に追いつく。
高鳴る胸を押さえて、少しだけ大股で歩き続けた。
あ、でもこういう場合、どうやって話しかければ良いんだっけ？
おはよう、とか。
今日はいい天気デスネ、とか。
今まではどうやって話しかけてたっけ？
そもそも、自分から上手く緊張せずに話しかけたことが最近あっただろうか。
もやもやと思考を巡らすうちに、自然と足取りは重くなった。
信号が青に変わって、彼女はみるみるうちに遠のいて行く。
やばい、と思ったが直後、
俺が横断歩道に着いた時には既に信号は色を変えていた。
ふわりと欠伸を一つ。
次は体育だから、きっとすぐに眠気も飛ぶはず。
体操服に袖を通し、廊下に出る。
あ、まただ。
廊下の突き当たりで、友達と楽しそうに話す彼女の姿があった。
手にしているのは、………リコーダー？
次の授業が選択科目なのかもしれない。
「音楽とってんのか、」
女の子らしいなぁ。
彼女が歌っている姿というのをあまり想像できなくて、
少しだけ見てみたいなんて好奇心もあった。
朝、通学途中にチャンスがあったにも関わらず話せなかったのだから、
よし、リベンジ。
拳に力を入れて、彼女に近づいた。
あと数歩で彼女と会話で切るくらいの距離になる。
でも、その残りの数歩が踏み出せなくて、戸惑った。
あれ、何て声かければいい？
たまたま通りかかったんだ？
それとも、話がしたくて？
いやいや、そんなド直球はダメだろ……。
一瞬の迷いが、バレーに限らずコミュニケーションでは命取りになるらしい。
すぐさまタイミング良くチャイムがなり、
彼女は俺に気付くことなく音楽室へ走って行った。
何度も偶然を装って声をかけようとした。
でも、そんな勇気さえ出なかった。
こんなにペースを乱されるのは、異性の中で彼女が初めてなのだ。
そもそも、女子とまともに会話した記憶そのものがない。
だから、全部初めての経験で、
どうしたら良いのかわからないのだ。
トボトボ歩きながら体育館へと向かい、
当然ながら遅刻扱いになった俺は、
ペナルティとして体育館を5周させられた。
部活に比べれば容易いものだ。
そんなことよりも、彼女のことが気になって気になって、仕様がなかった。
『パズルメントデイ』
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mono(プロフ) - さくらまめさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。できるだけ皆様に納得していただけるような、素敵な展開にしたいです！パート3でも宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (
レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - 湖々さん» コメントありがとうございます。長かったようで短かったです！笑 納得のいく可能な限り最大限のエンドにしていきたいです！そう言っていただけて嬉しいです。パート3でもお待ちしています！宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - 真夜花@影山厨さん» コメントもありがとうございます！本当に素敵なイラストで、嬉しすぎでした。そう言っていただけて嬉しいです。ぎこちない2人ですが、今後とも見守っていただけると嬉しいです。パート3も宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
さくらまめ - パート２お疲れ様でした!!monoさんが書かれるもどかしい二人、いきいきしているサブキャラたちが大好きです！これからも応援しています!パート３も待ってます（*^_^*） (2014年11月17日 20時) (レス) id: 50383f2ae3 (このIDを非表示/違反報告)
湖々 - いよいよパート3ですね!!どんな風に展開するのか楽しみです。更新無理せず頑張ってくださいね、もちろんパート3も愛読させていただくと思います、笑 (2014年11月15日 8時) (レス) id: cdc5b89ea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mono | 作成日時：2014年8月7日 21時
