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「潮崎さん、」
彼女の腕を掴む。
自分のゴツゴツとした筋肉質な腕とは違って、
自分の掌だけで掴めてしまうくらいで、
彼女は女の子なんだと、
失礼ながらも実感した。
「送ります」
その後、彼女を無事家まで送り届けて別れた。
何を話せば良いのかわからなかったけれど、
彼女のお腹がなってくれたことで、
夕飯の話になってなんとか持ちこたえた。
俺としては良いひと時だったが、
もしかすると彼女にとっては、
退屈な時間だったかもしれない。
そうだったら嫌だな。
「……やっほー。」
ガサ、と後ろで音がして、
思わず動きを止めた。
呼吸も何もかも止めて、ゆっくりと頭だけを後ろへ向ける。
大丈夫だ。
もし、何か変なものが居れば、
すぐさま走ればいい。
目の前に日向でもいると思って、
走れば………、
「………何してんスか、」
「飛雄ちゃん。元気ー？
奇遇……だね。」
何故彼がここにいるのか全くわからないし、
少しだけ寒気がした。
さっきからやたらと及川さんが脳裏に浮かんだのは、
このことの暗示だったのかもしれない。
「無視だなんて生意気だなァ、」
「なんでここにいるんですか。」
「部活帰りだよ。」
「………本当ですか？」
「疑わないでよ！
俺だって北一出身なんだから、
同じ学区でも変じゃないでしょ！」
そして彼が近づいて来て、
俺の肩をがっしりと掴んだ。
背筋が凍るような気分になって、
怖くなって後ろを振り向く。
少しだけ深刻そうな顔をした裏には、
面白がっているという真実が垣間見えるのだ。
「……隠し通せると思わないでよ。」
「はァ？何がですか？」
「……飛雄に彼女いるとか、
俺は絶対認めないからね。」
むっすー、とした顔で、俺の髪をぐしゃぐしゃにした。
「……彼女じゃねえし。」
「え、違うの？」
「……はい。」
「何その顔。」
「元からこんな顔です！」
まだまだ家には着かない。
おそらく、及川さんもだ。
早く帰りたいなぁ、なんて思いながら、
少しだけ歩幅を広げた。
「わかった！
飛雄ちゃん、
あの子にお熱なんだね！」
さらりと爆弾を落としたかつての先輩は、
やはり性格が悪いままだった。
なんだかんだ言っても、彼は俺にとって尊敬すべき先輩であることに変わりはない。
ただ、この感情を彼に知られるのは、
酷く抵抗があった。
『アジテーションデイ』
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mono(プロフ) - さくらまめさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。できるだけ皆様に納得していただけるような、素敵な展開にしたいです！パート3でも宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (
レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - 湖々さん» コメントありがとうございます。長かったようで短かったです！笑 納得のいく可能な限り最大限のエンドにしていきたいです！そう言っていただけて嬉しいです。パート3でもお待ちしています！宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - 真夜花@影山厨さん» コメントもありがとうございます！本当に素敵なイラストで、嬉しすぎでした。そう言っていただけて嬉しいです。ぎこちない2人ですが、今後とも見守っていただけると嬉しいです。パート3も宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
さくらまめ - パート２お疲れ様でした!!monoさんが書かれるもどかしい二人、いきいきしているサブキャラたちが大好きです！これからも応援しています!パート３も待ってます（*^_^*） (2014年11月17日 20時) (レス) id: 50383f2ae3 (このIDを非表示/違反報告)
湖々 - いよいよパート3ですね!!どんな風に展開するのか楽しみです。更新無理せず頑張ってくださいね、もちろんパート3も愛読させていただくと思います、笑 (2014年11月15日 8時) (レス) id: cdc5b89ea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mono | 作成日時：2014年8月7日 21時
