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急ぐ ページ7





『っ…!霊の呼吸 参の型 浄土の涅槃吹!』



疲労で、技を出すのが一瞬遅れた。


なんとか頸を斬れたものの、このままだと本格的に危ない。


あれから見つけた鬼を片っぱしから斬り伏せながら少しずつ登ってきたが、


鬼の減る気配が一向にない。体力が削られる一方だ。


先輩達にも疲労の色が見える。



隊士「頂上には他の隊士もいるはずだ!頑張ろう!」


『はい!』


かけてくれた励ましの言葉に感謝し、応答する。


地面に転がった鬼の頸に背を向けて、また走り出した。



隊士「危ない!」



突然、先輩の声が響いた。


と同時に、数え切れないほどの鬼がザッと音を立てて現れた。



『どういうこと…さっきまでこんな気配はしなかったのに…!』


隊士「血鬼術かもしれない…身を隠していたか」


隊士「この数を全て斬るのは厳しそうね…Aちゃん、ここは私たちがやる」


隊士「君は急いで登頂し、他の人を連れてきてくれ」



そう言い、鬼の群れに向かい刀を構えるお二人。


とはいっても、本当にこの数を2人で相手できるのだろうか…



隊士「私たちは大丈夫。早く行って!」



そんな気持ちを見透かしたのか、先輩が前を向いたまま叫ぶ。



『…了解しました。失礼します!』



だったら、もう迷わず山頂を目指す…!


一刻も早く、仲間を連れて来なければ。

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作者名:白百合…かと思いきや汚れすぎて黒百合です | 作成日時:2021年10月10日 18時

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