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テヒョンくんに、ジミンくんのことを話した覚えはない。というか、今まで誰にも言わなかった。言えなかった。


自分がジミンくんを好きだという気持ちも、そのジミンくんがソヒョンのことを好きだということも、全部ぜんぶ、私はずっと前から気づいていた。気付いていて、どちらも知らないふりを、続けていた。


テヒョンくんはいつから気付いていたのだろう、ちょっと嫌だな、と思った。だって、本当に誰にも気付かれないように気を遣ってきたのだ。なのに、当たり前のように知っていたなんて。しかも、その彼の相棒が。


「…なんか微妙な気分」
「何が?」
「テヒョンくんに説教されるなんて。思ってもみなかった」


私がそう言うと、テヒョンくんはまたぶはっ!と笑った。


「不満?」
「別に。まぁあまりいい気分ではないけど」
「ははっ、だろうね!さっきからAちゃん、眉間の皺すげーし!」


私のおでこらへんを指差しながら、テヒョンくんが笑う。私は思わずその指を払った。


「あんまり私のことバカバカ言わないでね。ちょっと傷付くから」
「何で?やだよ」
「私の方がやだよ。あのね、バカにされるのってほんとにいい気しないよ?テヒョンくんも言われてみなよ、きっと嫌だから」
「別に。それに俺が言ってんのは、褒め言葉だもん」


はぁ?と、私がテヒョンくんを見つめる。テヒョンくんはニカッと笑って、言った。


「バカで可愛いって、褒めてんの」


そう言って、テヒョンくんは私の頭を撫でた。


「…何それ」
「んー?よしよし、Aちゃんはバカで可愛いでちゅねー」
「ちょっと、やめてよその言い方!てか手どけて!」
「はいはーい、暴れちゃダメでちゅよー」
「だからやめてって!」


テヒョンくんに髪の毛をぐちゃぐちゃにされて、その日の昼休みは終わった。

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kaede1893(プロフ) - ちゃさん» はい!もちろん! (2019年3月31日 16時) (レス) id: 783721ccc9 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃ(プロフ) - こはるさん» こはるさん、ありがとうございます!そうなのですね!名前設定で何かあれば仰って下さい(^^)主人公目線になって読んで頂けているなんて感無量です(>_<)ジミンちゃんとテテ…主人公はどちらを選ぶのか、楽しみにしていて下さい♪ (2019年3月31日 14時) (レス) id: b3fb8d6eda (このIDを非表示/違反報告)
ちゃ(プロフ) - kaede1893さん» kaede1893さん、ありがとうございます!こちらも読んで頂けたのですね(^^)更新がんばります♪ (2019年3月31日 14時) (レス) id: b3fb8d6eda (このIDを非表示/違反報告)
こはる - 私、主人公にはあえて名前を付けずに読んでるんです。主人公凄いいい子だから幸せになって欲しいなーって。ジミンかテテかどっちを選ぶのか楽しみです! (2019年3月31日 12時) (レス) id: a57d7d28c9 (このIDを非表示/違反報告)
kaede1893(プロフ) - 面白いですね!更新楽しみにしてます! (2019年3月31日 11時) (レス) id: 783721ccc9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/Cha27073585  
作成日時:2019年3月28日 14時

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