愛しのオッパ2【JIN】

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ジョングクが私を真っ直ぐ見て言った。


「Aがあの人のことしか見てないからだよ」
「え…？」
「俺のこと、少しでも異性として意識したことあった？」


ジョングクに言われ、私は目を開いた。


ジョングクを異性として見たこと…
うん、ない。


というか、オッパ以外の人を意識したことが
これまであまりない。


黙った私に、ジョングクが笑った。


「ほらね。だからだよ」
「…」
「ねぇ、A」


ジョングクが言う。


「俺のこと、もっと意識して」
「…意識、」
「そう。あの人のことだけじゃなくて、俺のことももっと見て、考えて」
「ジョング…」


続きを言うことは、できなかった。
なぜなら、背を屈めたジョングクがーー
そのまま私の唇を塞いだから。


「…、」


少しして離れていったそれを見上げ、
私は暫しフリーズする。
ジョングクは、そんな私を見て
ふと笑った。


「…これで少しは意識した？」
「…へ、」
「ふふ。…行こ、A。家まで送る」


そう言って、
ジョングクは再び私の手を引き
歩き出した。


私は追い付かない頭の中
ただ引かれるがままに
ジョングクの後をついていった。

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