愛しのオッパ2【JIN】

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「お〜い、ユリ、大丈夫か〜？」


カラオケのトイレにて。


Aがバイトを上がる気配が一向にないので、
歌いたくもない歌を歌ってやり過ごしていたのだが、
飲みすぎたユリが急に青い顔をしてトイレに走り出したので
仕方なく付いてきた。


ナムジュンは
既にソファで酔い潰れたジミナの介抱をしている。


「…はぁ」


俺は、ユリからの返答がないので
女子トイレから離れ
廊下の壁に寄りかかっていた。


何だってこんなことしてるんだか…。


「彼女待ってるんですか？」


その時、すぐ傍でした声に
俺は顔を上げた。


…そこには。


「…君」
「酔い潰れた彼女の介抱ですか？随分献身的ですね」


そう言って、
鋭い視線を俺に向ける
やけに顔の整った持ち主ーー
恐らく彼がジョングクだーーがいた。


「…勘違いしてるみたいだけど、俺に彼女はいないよ」
「へぇ。それにしたって、Aのバイト先に女の人連れて来るなんて、デリカシーのない人ですね」


ジョングクが俺を見て言った。
…間違いない、こいつは俺に喧嘩を売っている。


だが、それに乗るほど
こちらもガキじゃないので
俺は目を瞑って言った。


「…Aをバイトに誘ったのは君？」
「はい。あなたの家に住んでることに反対したのも俺です」


ジョングクが言った。


…あぁ、そうか。


だから急にAは
”自分がいて迷惑か”なんて
俺に聞いてきたわけだ。

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