【BTSホラー】それが見えたら終わり① (ページ7)

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JM ページ7

「…え、行っちゃう？誘っちゃう？」
「えっマジかやっちゃいます？」
「ちょっ、俺ムリお前行けよ！」
「やだよ俺喋ったことないし！」
「俺、デートは専門外」

廊下を歩く鳴を目前に
押し合いへし合いする男たち。
その視線が、一斉に僕に集まった。

「…え？」
「ジミナ！お前行け！」
「はっ？！」
「誘って来い！海に！」
「ちょっ、何で僕が…！」

同じクラスだろ！とか変な言い掛かりをつけられ
テヒョナに背中を押されて
僕はAの前に立っていた。

ビックリした彼女が僕を見る。

「えっと…お疲れ」
「うん…お疲れ、ジミナ」

そう言ってふわっと笑うAに、
僕だけじゃなく後ろで見張っている野郎共の
胸が射抜かれる。

「…えーっと、もし良かったらなんだけど…」
「？うん」
「夏休み、空いてる？A、まだこの町に来て間もないでしょ？良かったら案内するけど…」

最後に「後ろのアイツらも一緒に」と
付け加えて、僕はAを見る。

「本当に？みんなが？」
「うん…アイツらも君と遊びたいって」
「それであそこに隠れてるの？」

Aが可笑しそうに笑った。
…かー、笑顔が…可愛い。

「嬉しい。私でよければ喜んで」
「本当に？…ありがとう」
「こちらこそ」

「じゃあ、場所と日にちが決まったら教えて」
と言って
Aはその場を去っていった。

「…ジミナ～～！！」
「うわっ」

後ろからタックルされ、
僕は思わず前のめりになる。
テヒョナが僕の背中に乗っていた。

「でかした！ジミナ！！」
「さすがジミナ！」
「やー！先に1点取られたなこりゃ！」
「今年の夏は燃えるぜー！！」

更に騒がしくなったみんなの中で
僕は頭を叩かれながら笑った。