Together (ページ6)

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リリーside

「ハァ…ハァ…ハァ…ッ」
「やっと、着い…た…」

こんなにAの家を遠く感じたことはない。いつもの倍以上の時間をかけてしまった。きっと心配して、不安な思いで待ってる。

「フゥ、フゥ、…ッ」
Aの部屋は2階。なるべく急いで階段を上がる。相変わらず身体は悲鳴をあげている。

2階に着くとAの部屋の側にも3人のゾンビが彷徨っていた。Aと逃げる時危険だと判断し瀕死に近い体に鞭を打ち切り倒した。

グサッ、グシャッ…

余計な心配させたくないから、なるべく平然を装わんと…

できるだけ息を整えて、インターホンを押す。
すぐにドアが開いて安堵するのも束の間、

A「まさ…きっ！！後ろっ！！！」

リリー「っ！…クソっ！はな…せっ！ゔぁっ…！」

きっとさっきの3人のゾンビの誰かが死にきって無かったんか、俺の後ろから羽交い締めにして襲ってきた。でも、直ぐに反応して蹴り飛ばしトドメを刺した。

俺は急いでAの部屋に入り、ドアを閉めると、

ドサッ！

膝から崩れ落ち、膝立ちの状態で痛みに顔を歪めながら胸に手を当て必死に乱れた呼吸を整えようとした。

A「や…だ…将企⁉しっかりして！大丈夫⁉」

リリー「ハァ、ハァ…遅く、なって…ごめっ…ん」
　
A「ううん！そんなことより、私のこと迎えに来てなかったらこんな怪我してなかったよね…っ…本当ごめん…グスッ…」

リリー「そんなっん、言わんで…俺が、助けたくて来たんやから…っ！大…丈夫、やから…っ、はぁー、やっと…会えた…」

ハァ…平然装うつもりが、倒れてるやん…安心させようと思って来たのに…泣かせてもうた…まぁ、しゃあないか…2人で無事に切り抜けることを考えよう

とてつもなく長い道のりに感じた。緊張から少しとかれ安堵から今まで無視していた全身の激痛と疲労が一気に襲い意地で意識を保っていた。