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「ヘー!じゃあ夢を叶えたんだね!
すごいね!」
健人の真っ直ぐな視線に耐えられなくなった私は、唐突に社長としてネイルサロンを経営してることを報告した
「Aちゃん言ってたもんね
自分のお店を開いて、自分目当てのお客さんにネイルしてあげるんだーって」
昔、少しだけ夢の話をしたことがあったけどまさか覚えてくれているとは思わなくて驚く
「経営のことで手一杯で、施術は出来てないんだけどね」
そう言って笑うと、健人は寂しそうな顔で
「いいの?Aちゃん、経営より施術の方がしたいんじゃないの?」
なんて言うから、
誰にも言えなかった心の奥底のモヤモヤが溢れてくる
「私、本当は経営なんかやりたくない」
思わずそんな言葉が出てきてしまって、
泣きたくないのに涙も出てくる
こんな姿、健人に見せたくないのに溢れてしまう
「お店が大きくなるのは嬉しいけど、
大きくなればなるほど、本当にやりたいことからどんどん離れちゃって」
うんうん、と健人は私の言葉を真っ直ぐと聞いてくれる
こんなこと、誰にも言えなかったのに
健人になら言えてしまう
「けど今更、お店を放棄することなんて出来ないし
私のわがままで、従業員の未来を無くすことも出来なくて」
一通り思っていたことを吐き出せば
「Aちゃんはえらいね」
健人は全部、受け入れてくれた
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あちゃん(プロフ) - natsuさん» そんなこと言っていただけて嬉しい限りです!ありがとうございます! (2021年1月8日 7時) (レス) id: d0017b4288 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - ふまけん推しにはたまらないです!!! (2021年1月8日 2時) (レス) id: 4884eda99b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちゃん | 作成日時:2021年1月6日 4時