またね、の続き<K.N>

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｢Aっ｣


部屋を出た私を追いかけてくる風磨




追いつかれないように走るけど、

エレベーターの前で捕まってしまって




｢ごめん、A

俺余計なことした、何も考えずにごめん｣



そう謝ってくる風磨に、泣きながら


｢本当に余計だよ！再会するならもっとちゃんと準備してからが良かった！｣


そう怒ることしか出来ない


｢本当にごめん｣


｢馬鹿！馬鹿野郎！この、馬鹿風磨！｣


風磨の胸を拳で叩く

何も言わずに私の拳を受け入れる風磨




｢風磨ー？もう打ち合わせ始めるけど、｣

マネージャーさんらしき人がこちらへと歩いてくる


｢大丈夫？なんかあったー？｣


｢いや、なんも無いっす！すぐ行きます｣


自分の後ろに私を隠して、そう答える




｢ごめん、携帯と鍵ありがと
またな｣


それだけ言って、風磨は申し訳なさそうに部屋へと戻っていった




エレベーターに乗り、事務所を後にする

タクシーに乗り込んで家まで帰る途中



苦しそうな顔をした健人が浮かんだ



健人は、私と再会して何を思ったんだろう

苦しそうな顔をさせてしまうくらい、困らせてしまった


彼は今大事な時期

元カノという私の存在が世間に知れたら、困るもんね





風磨とも距離を置こう


彼らはアイドル、私は一般人




そんな当たり前の事実を、また忘れかけていた

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