うちのアイドル達に手出してもらっちゃ困る (ページ24)

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｢こんなところで何してるのー？｣

そう言って近づいてくるマリウスさん

｢マネージャーさんも！何でコソコソしてるの？｣

やばい、怪しまれてる

会話盗み聞きしてたなんて知ったら気分悪くしちゃうよね

どうしよう

｢相談乗ってもらっててさ｣

ね？マネージャーさん？なんて佐藤さんが助け舟を出してくれるから

｢そ、そうなんですよ～｣

咄嗟にそれに乗っかる

｢わざわざ僕の大学の近くで？勝利の家からも事務所からも離れてるのに？｣

鋭いマリウスさんに突っ込まれて、何も言えなくなってしまう

｢チャイの体調が悪くなっちゃってさ

ほら、ここの近くに動物病院あるでしょ？

マネージャーさんについてきてもらったの｣

マネージャーさん犬好きだもんね？なんてまた助けてくれた佐藤さんに

｢そうなんですよ！私犬大好きで！｣

ははは、と笑ってみる

｢ふーん、仲良いんだね珍しい｣

まだ納得いってないという表情をしながらも、信じてくれたのか

聡ちゃん戻ろー！なんて松島さんと席に戻ってくれた

｢佐藤さん、ありがとうございました｣

｢危なかった

聡に任せたのが間違いだった

ほら行くよ、これ以上怪しまれたらさすがにバレる｣

佐藤さんに腕を引かれて、会計を済ませて店を出る

松島さんには、【作戦終了です、今日はお開きでお願いします】と送っておいたけど、大丈夫かな？

怪しまれないように、動物病院の方まで歩いてそこから解散する佐藤さんの用心さには拍手を送りたくなった

それにしても、マリウスさんの話何も聞き出せなかったな

分かったことは佐藤さんがチャイという犬を飼っていることくらい

どうしようかなー、なんて考えてもいい案なんて思い浮かばなくて

仕方が無いから今日はもうゆっくりしよう

そう決めて、テイクアウトをするために家の近くの牛丼屋に入った