【トラファルガー・ロー】【ONEPIECE】学パロ (ページ10)

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「おいトラ男！フランキーからボール奪ってくれ！」

案外馴染めているようだ。というか、ルフィのようなガチ陽キャが居ればどんな子でも輝けそうな気がするのだが。

「てめぇはいつも無茶ばっかり…！」

日常茶飯事なのだろう。文句を垂れながらも、トラファルガーはルフィに言われた通りチームに貢献する。

「よーしトラ男！そのままゾロに渡してくれ！ダンク決めるってよ！」

「決めねぇ！勝手なこと言うな！」

こう彼がクラスに馴染んでいる姿を見ると、恐れおののいてるのは私だけなのでは？とも思ってしまう。

いや、むしろ彼は私だけが嫌いで、私だけに怖く接しているのではないか？

(勘弁してくれ。とんだVIP待遇だ)

そんな最低最悪な特別扱いなんていらない。雀の涙程度でもいいから、その優しさを私にも向けてはくれないか？

そんな私の湿っぽい視線が不味かったのか、ゾロにボールを回して一段落したトラファルガーと目が合う。

(…やべえ)

面倒ごとは避けたいと思い、咄嗟にトラファルガーから目を逸らした。

あくまでも、私は最初からトラファルガーなんて見てませんよ、とでも言うように、瞬きひとつせずにトラファルガーから離れたところをじっと見る。お陰で眼球はカサカサだ。

よく、熊に出くわしたら死んだ振りをしてしまうことってあるだろう。そんな感じだ。トラファルガーは熊なのだ。

だが、やっぱりよそ見ばかりしていたら危ないということは昼休みの階段で実証済みという訳で。

「ちょ、A！ボール！」

『…私はボールじゃな……』

ナミの言葉に反論するように振り返ると、とんでもねえ速さで向かってくるバスケットボールが見えた。

もちろん、急すぎて受け取ることも避けることも出来ないわけで、私は情けなくもそのボールにぶつかる。

『…投げたやつ、末代まで祟る…』

なんて言葉を最後に、私は事切れた。