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「と言っても、20分もあるんだ。暇だからどっかで時間潰そうよ」

ケロッとした表情でそう言うA。

「馬鹿かお前。一方で汗水流して爆弾解体してる奴らが居るというのに」

さっきまでのやる気はどうしたと思うほど、急にあっけらかんとしたA。

「大丈夫だってちょっとくらい。
それに、私まだご飯食べてないし」

絶対思ってないだろうが、Aは申し訳ないと口にした。絶対思ってないだろうが。
それに加えて、Aはお腹をさすりながら空腹を訴えている。

「あのだなA。この日本には念には念をっつー言葉があってだな。
つまり、少しの手落ちすらないようにするためなら前々から備えておかなければならない訳で」

班長はガシガシと後頭部を掻きながら、Aに言い聞かせるように話した。
だが、Aは納得いかないとでも言うようにえー、と返した。

「良いか班長!本番で成功するためには、己の力を信じることが大切だ!
さあ!自分の力に自信を持って!練習通りにやればいい!」

「いや、これぶっつけ本番だけど!?
つーかお前のその自信はどこから湧いてくるんだよ!」

ツッコミどころが多すぎて、もはやツッコんで良いのか疑問すら浮かぶ言葉を放つAは、その細腕で見えない力こぶを作り鼻高々に宣言する。

「ま、それは置いといて。
あそこのハンバーガーショップにでも行かないか?奢るぞ」

「お、おい押すな!」

Aに背中を押されるがまま、僕たちはハンバーガーショップへと向かった。
というか、コイツ例の1件からハンバーガーにハマったんだな?

「オレはドリンクだけでいいよ」

「ヒロ、便乗するな」



「…お前、何を持っているんだ?」

「ハンバーガーだな」

そう言う彼女の右手にはハンバーガーが握られている。大きなダブルバーガー。先程注文でピクルス抜きを頼んでいた。

「…その左手のは?」

「ポテトだな」

何を言ってるんだと聞き返してくるAに、思わずため息がもれる。

「どんだけ食うんだお前。やる気はあんのかやる気は」

Aはシラケた目を僕に向け、ハンバーガーを1口齧った。

「そりゃあるよ」

「どれくらいあるんだ」

一か八かそう聞いてみた。だが、目の前のコイツはどう見ても萩原よりハンバーガーの方が大事なわけで。

「こんくらい」

人差し指と親指を広げ、小さく5cmほどの間隔を開けて言うのだ。

「…コイツ…!」

まったく先が思いやられる。

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あまちー(プロフ) - いずみさん» ありがとうございます!キャラの濃い夢主ちゃん、かあいいですよね (2022年12月15日 5時) (レス) id: 49054d0acf (このIDを非表示/違反報告)
いずみ - 夢主好き (2022年11月13日 19時) (レス) id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
あまちー(プロフ) - 莉久さん» うわー😭嬉しいお言葉ありがとうございます!感情移入しにくい夢主かなって少し後悔してたんですけど、そう言っていただけると励みになります🙇‍♂️ご期待に添えるよう更新頑張ります💪 (2022年8月25日 16時) (レス) id: 49054d0acf (このIDを非表示/違反報告)
莉久 - めっちゃくちゃ面白くて、つい一気読みしちゃいました!夢主ちゃんの性格が大好きです!この事件がどう解決されるのか、恋愛は発展するのか……楽しみです!更新頑張ってください!!! (2022年8月24日 13時) (レス) @page5 id: 28e45e7c9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あまちー | 作成日時:2022年8月21日 22時

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