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川西サイド
「泣いてもええよ」
静かに響いたAちゃんの声。
「私、全部受け止めますから。今は無理に話聞いたりなんかしません」
震える手を抑えながらAちゃんの方を見ると、優しい表情をしていた。
思わず見惚れてしばらくの間じっと見つめる。
そしてたまらなくなって、Aちゃんの腰に手を回し、肩に顔を埋めた。
「しばらくこうさせて…」
急にこんなことされて困っとるやろうけど、そんなのお構いなしや。
我慢するのをやめた途端、涙が溢れ出した。
Aちゃんの腕が僕の腰に回ってきて、腕の力が強くなっていく。
もうこんなことしてくれたら余計涙止まらへんよ…
しばらくしてやっと落ち着いてきた頃、顔を上げた。
「ありがとうな、Aちゃん」
意識しなくても、自然と口角が上がった。
「また今の僕がして欲しなったらしてな」
「分か、りました」
「何か嫌そうやな」
「いや、そんなこと思ってません!」
慌てて否定するAちゃんは本当に愛おしくて。
「…好きやわ」
思わず口をついて出た言葉。
「何がですか?」
「やっぱ僕、Aちゃんのことが好きや」
思ってた以上にすんなりと言えた。
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雅(プロフ) - 修学旅行ハプニングあったみたいですか、楽しめて良かったですね!!私も田舎に住んでるから、東京行ったら確実に迷子になっちゃう(笑)テストもお疲れ様でした! (2019年6月20日 22時) (レス) id: ff8c7fad23 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 雅さん» 受験生といってもまだ6月なんで、全然更新していけると思います!また、お話楽しく描いていきますね^_^ (2019年6月20日 22時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
雅(プロフ) - いつも読ませていただいてます!受験生大変ですよね。無理せず、暇なときに更新してくださいね。 (2019年6月3日 21時) (レス) id: ff8c7fad23 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 大丈夫ですかー(笑)でも楽しみながら読んでもらえてるようで、嬉しい限りです^_^ (2019年5月19日 13時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
あやかちん(プロフ) - やぁぁっちゃった///ふぅぁぁぁ!!((テンションおかしい (2019年5月19日 11時) (レス) id: 34fff6315e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さら | 作成日時:2019年4月16日 21時