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「じゃあ、僕らそろそろ帰るな」



「そうやな、明日早いもんなあ」



静かになってきた頃に、川西さんと水田さんが席を立った。



「えっ、もう行ってしまうんですか?」



真奈美が名残惜しそうに二人を見つめる。



「まだ飲んでたいけどな、明日朝早いねん」



「そうやねん、朝4時からやねん」



朝4時!



「そうですよね、和牛さん人気だから、忙しいですよね…」



真奈美は自分に言い聞かせるかのように、ゴニョゴニョと呟いた。



それを見た川西さんが気を利かせたのか。



「ごめんなあ、今度また真奈美ちゃんが大阪来るとき、一緒に飲もうな」



その言葉を聞いた途端、



「ええ!本当ですか!」



と目を輝かせながら一気に元気になった。



「もちろん」



返事を聞くとたちまち笑顔になった。



よかったね。



「Aちゃんもまた今度会おうな」



「はっ、はい」



「Aちゃん、賢志郎ばっかと飲まんと、たまには俺とも飲んでなあ〜!」



「お前関係ないやろ!それに今日も僕がここに連れてきたくて連れてきたわけやないねん!」



また始まった。



「ふふっ、私、水田さんとも飲みたいです」



「ほら、Aちゃんええって言ってるやん!」



「Aちゃん、こいつに気使わんくってええからな!」



「はいはい、終わり終わり。明日朝から早いんでしょう?」



見兼ねたママが仲介に入る。



「そうやで、水田くん。その話はもう終わりや」



「ええ〜」



なかば強引に話が終わり、それぞれがお会計をして、お店のドアまで向かっていった。



「じゃあ、また」



「おやすみなさい」



お二人が帰ろうとしたとき、



「ああっ、待ってください!」



と真奈美が叫んだ。



うわっ!真奈美、何?



「大事なこと伝え忘れてました」



あんなに喋ったのにまだあるの?



「んん、何?」



優しいお二人は真奈美の言葉を待ってくれている。



「M−1…頑張ってください!」



真奈美が握り拳を作る。



そしたらそれに答えるかのようにお二人は笑いながら宣言した。



「おおう、頑張るでぇ!」



「今年は優勝や!」

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(プロフ) - 修学旅行ハプニングあったみたいですか、楽しめて良かったですね!!私も田舎に住んでるから、東京行ったら確実に迷子になっちゃう(笑)テストもお疲れ様でした! (2019年6月20日 22時) (レス) id: ff8c7fad23 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 雅さん» 受験生といってもまだ6月なんで、全然更新していけると思います!また、お話楽しく描いていきますね^_^ (2019年6月20日 22時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いつも読ませていただいてます!受験生大変ですよね。無理せず、暇なときに更新してくださいね。 (2019年6月3日 21時) (レス) id: ff8c7fad23 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 大丈夫ですかー(笑)でも楽しみながら読んでもらえてるようで、嬉しい限りです^_^ (2019年5月19日 13時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
あやかちん(プロフ) - やぁぁっちゃった///ふぅぁぁぁ!!((テンションおかしい (2019年5月19日 11時) (レス) id: 34fff6315e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さら | 作成日時:2019年4月16日 21時

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