ギュッとして！ ２

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「相楽さん、もう今日は帰って良いよ」



「はい、」



やった、終わった。



素早くエプロンを取る。



「やったあ！仕事終わったあ！」



「心夢はまだやりなさい。朝からやってた訳でもないじゃないか」



「はーい…」



心夢ちゃんが悔しそうに仕事を再開する。



あーあ、残念。



「じゃあ、上がります。心夢ちゃん、頑張ってね」



「えー、Aさん手伝ってくれないんですか？」



心夢ちゃんが見つめてくる。



「うん、今日は用事あるから」



昼、言ってたけど忘れたの？



「あっ、そうだった！楽しんできてください！」



思い出したらしく、笑いながら手を振って送り出してくれた。



「ありがとう、楽しんでくるから！さようなら！」



バックを掴んで今にも鼻歌を歌い出したい気分でママのお店まで向かう。



誕生日だから今日飲もうって言ってくれたのかな？



…いや、それはないな。私誕生日とか言ってないし。



まあいいや。一緒に飲んでもらえるだけでもう十分なんだし。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊



「こんばんは〜！」



「Aちゃん、いらっしゃい！今日は一人？」



「いえ、川西さんに誘ってもらったんです」



ママが周りを見渡す。



「賢ちゃんはまだ来てないねえ…」



「そうですか…川西さんくるまで待ってますね」



そう返事をしながらお店の奥の方に行って席に座る。



はやく来ないかなあ…

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