検索窓
今日:23 hit、昨日:7 hit、合計:190,353 hit

12 ページ12

外に出た途端、冷たい風が頰をかすめた。



「もう、夜は寒いなあ」



「そうですね。もう10月ですもんね…」



「相楽さん、家どこなの?」



「えっと、ここからそんな遠くないですよ。歩いても20分くらいで着きます」



「ふーん、あっち方面?」



「はい」



「じゃあ、一緒に歩いて帰ろう」



「えっ!?」



何で!?



「そんな驚くことやないやろ〜、一緒に帰ろうや」



「家、私のとこから近いんですか…?」



「いや、むしろ逆方向やけど」



「じゃあ何で」



「ええやん、僕が送りたいねん。譲らんでえ〜」



「えっ、それ私の!」



「さあ、行こ行こ!」



「ええ〜」



結局川西さんのペースに乗せられて、一緒に私の家まで歩いて送ってもらうことになった。



確実に川西さん、酔ってるよ。



「こうやってたまには歩いて家に帰るのもええなあ」



「いやいや、川西さんの家あっちですからね」



川西さんと二人きりで、夜道を歩く。
まだ20分川西さんと一緒にいれることに、ちょっとばかり嬉しいと思っている自分もいた。



けど、楽しい時間はあっという間で。気づけばもう、私が住んでるマンションが見えてきている。



「ほんとに今日はありがとうございました。とっても楽しかったです」



「僕も、相楽さんと飲むの楽しかったで」



「また…仕事の話とか聞いてもらっていいですか?」



「おう、もちろん!僕に出来る事なら、なんでもするで〜!」



「ふふっ、頼もしいですね」



「任せてや!」



「川西さんって、やっぱり面白い方ですね」



ふふふっ、



「……」



…あれ?私なんか変な事言った?



「…ちなみになんやけど、相楽さんって、僕が何の仕事してるか知ってる?」



急になんで仕事の話…



「知りませんけど…」



「あっ、知らんかったらええねん。ごめんなぁ、変な事聞いて」



「いえ、そんな事ないですけど…」



なんだったんだろ?



「じゃあ、また今度会おうな。おやすみ」



「おやすみなさい」



川西さんの姿が見えなくなるまで、外で見送った。

13→←11



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (60 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
266人がお気に入り
設定タグ:和牛 , 川西賢志郎 , 夢主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さら(プロフ) - ありがとうございます!これからもちょくちょく更新していきたいと思ってますので、楽しみに待っててください^_^ (2019年9月20日 7時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
ハンナ(プロフ) - 一気読みしてしまいました!面白くて、何だかあったかい気持ちに。更新楽しみにしてます。 (2019年9月19日 1時) (レス) id: 9d1b7de85f (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 黄色パーナさん» コメント、ありがとうございます!毎日更新というわけにはいかないですが、これからも頑張って書いていきますので、よろしくお願いします。 (2019年4月14日 9時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
黄色パーナ - 愛読しています!更新楽しみにしています(*^▽^*) (2019年4月14日 7時) (レス) id: ceaebda915 (このIDを非表示/違反報告)
あやかちん(プロフ) - さらさん» なるほど……そんなことが… (2019年4月9日 22時) (レス) id: 34fff6315e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さら | 作成日時:2019年3月24日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。