05.前から知ってるチョコレートパフェ ページ5
貴方side
この目の前で立派に飾られた生チョコレートパフェのように、簡単に先輩へ好きだと伝えられたらどれだけいいだろう。
私の好きなものや変化を一つ一つ丁寧に覚えてくれているこの人に返せることは数少ない。
というかほとんど無いな。
「 ほんとに好きだね、チョコレートパフェ」
「 えへへ」
「 他にも色々あるのに」
「 だって、チョコレートパフェは食べる前から味がもう分かるじゃないですか」
「 そうかな？」
「 甘いバニラアイスにスパイスのように垂らされたチョコレートソース、そしてチョコレートアイスにサクサクのコーンフレークとなめらかな生クリーム…まさに最強コンボですよ！」
それから一番上に添えられた爽やかなミントは、まるで先輩みたいだ。
取り除いた後ですらミントの風味が残っていて存在感がすごい。
「 先輩、一口食べます？」
「 僕は良いよ。Aの食べっぷり見てたらお腹いっぱいだから」
「 二児の母みたいなこと言いますね」
「 そこはキュンとしましたでいいんだよ」
「 ふへへ、キュンじゃなくてごめんなさい」
「 いいよ。そんなAが好きだからね」
だから私は、先輩が私をチョコレートアイスだと思っているのなら実はチョコレートソースを被ったバニラアイスだったとしても、その事実に蓋をしておくつもりだ。
それが先輩のためで、私のためだったから。
ずっとそうしようと思っていた。
思っていたんだけど。
「 ねえ、あのウワサ聞いた？」
別れは、必然的に来てしまうのだ。
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waka(プロフ) - 一気に読んでしまった！続きが気になる😆💕💕💕 (2022年11月18日 16時) (
レス) @page39 id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
名無し87778号(プロフ) - キュンキュンしまくってます(*ﾟ∀ﾟ*) (2022年11月8日 22時) (レス) @page28 id: fec6041023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：屋敷 | 作成日時：2022年11月3日 4時
