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春によく登場した"楽だから"が照れ隠しだと知っていたワンピース、恐らくお気に入りだと思われるあのグレーのパーカー。
秋になると決まって羽織っていたジャケットや、君が毛玉になるのが億劫だからと中々着られなかった白いコートまで。
春夏秋冬、どんな君も綺麗で。
色のなかった日常は君が現れてから色づいて、意味を持たなかった僕に君は当然の顔して「理由がそんなに大切ですか？」って僕を引っ張り上げてくれた。
全てに無理やり意味を持たせようとしていた僕を、ずっと前から知っていたみたいに。
運命とかあまり信じない方だけど、君と会話を交わすたびに、視線が合うたびに、
ああ…僕は君に出会うために生まれてきたんだな。
そう思った。
「 せ、先輩…こんにちは」
「 こんにちは。行こうか？」
「 はい、」
大学から少し小道に入るけれど、意外と5分くらいの近くにある喫茶店。
空いている席にぎこちなく座り、髪を耳にかける君は緊張している様子だった。
まあこうなることは予想していたから。
なるべく、君が落ち着くであろう雰囲気の店をチョイスしたつもりだ。
君の大好物の、デミグラスでバターライスのオムライスがあるお店。
ここ付き合っていたときに行こうと思ってたんだけどまだあって良かった。
メニュー表を緊張しながら開いた君が、一番大きく写真があったオムライスを見て目を輝かせる。
それから途端に活き活きとページを巡り、クリームソーダあたりを見出してから更に口角が上がっていた。
「 ……はぁ」
「 あ…すみません、選ぶの遅かった、」
「 可愛すぎる」
「 ………は？」
「 待って、引かないで。何でも頼んでいいから！オムライスと、コーヒーフロートとかね！ね？」
「 なんで……」
「 ん？」
メニューで口元を隠す君がじとっとこちらを睨むように見てくる。
「 なんで、分かったんですか？」
手の内を明かされて拗ねる子供のよう。
「 はあー……なんなんだこの生き物、可愛すぎるだろ、ちょっと待って」
「 待たないですけど」
「 その何言ってんだ？みたいな顔も最高に可愛い」
「 …本当に何言ってるんですか？」
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waka(プロフ) - 一気に読んでしまった！続きが気になる😆💕💕💕 (2022年11月18日 16時) (
レス) @page39 id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
名無し87778号(プロフ) - キュンキュンしまくってます(*ﾟ∀ﾟ*) (2022年11月8日 22時) (レス) @page28 id: fec6041023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：屋敷 | 作成日時：2022年11月3日 4時
