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＊
袋から取り出したパイを前に、一時停止。
よかった。まだホカホカだ。
大きく一口食べようかと思ったけどある考えがよぎった。
「 A、大丈夫？もしかして、気にしてる？」
「 ………アップルパイは温かくても冷えても美味しいけど、チェリーパイはどっちが美味しいのかな」
「 聞いたあたしがバカだったわ」
眉を落として笑う友人が、私の肩を抱く。
その表情から見るに私を心配しているようだった。
「 っんぐ…もぐ…」
「 イラつくくらい良い匂いだわ」
「 ん……食べる？美味しいよ？」
「 やーよ、リップ落ちるもん」
「 そー？」
もぐもぐ。パイ生地が床に落ちないように袋のまま頬張る。
甘酸っぱいチェリーの果肉とカスタードクリーム、香ばしいパイ、食感も香りもずっと楽しめる優しいスイーツがじんわりと心を包んでくれる。
口のはじについたクリームを指で拭い、指を少し舐める。
友人が何か言いたげにこちらを見ていた。
「 もう…子供じゃないんだから」
どうやら、クリームは反対方向についていたらしい。
私の保護者みたいだ。当然のようにカバンからウェットティッシュを取り出して私の頬を拭ってくれた。
「 これ一緒に捨てておいて」
「 うん、ありがと〜」
パイの入っていた袋とティッシュを丸めて、自動販売機の横にあるゴミ箱へそのままシュート。
「 ほんとに気にしてないよ」
「 …そ。ならいいんだけどさ」
「 へへ。優しい友人を持って私は幸せ者だなぁ」
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waka(プロフ) - 一気に読んでしまった！続きが気になる😆💕💕💕 (2022年11月18日 16時) (
レス) @page39 id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
名無し87778号(プロフ) - キュンキュンしまくってます(*ﾟ∀ﾟ*) (2022年11月8日 22時) (レス) @page28 id: fec6041023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：屋敷 | 作成日時：2022年11月3日 4時
