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＊
「 何なのよ人のことジロジロ見て…見せ物じゃないのよこちとら！」
「 …何だろうね？私また何かしたのかな」
「 してないはずよ、多分。自信ないけど」
「 私もないなぁ」
「 あんたもか」
大学前の道を歩いていた先ほどまではチラホラだったものが、キャンパス内に踏み入れると、怖いくらいになった。
多くの視線、ヒソヒソ話。
この、一年前、先輩と別れた頃に逆戻りしたような居心地の悪さは何なんだろうか。
「 あんたがそうやって呆気らかんとしてるから舐められんのよ」
「 ええ…」
「 もっとこう、威厳のある先輩感的なオーラを出さないと。せっかく綺麗な顔してんのに勿体無いでしょ、よこしなさいよ」
「 顔は寄越せないけどチェリーパイならあるよ」
「 そうじゃないのよ」
あ、水買おう。
向こうにある自動販売機を見て思い立つ。
「 ちょっと待って、」
「 ん？なに？ジュース？」
「 うん」
ポケットに手を突っ込んで小銭を探す。
確か…あったと…
ああ、あったあった。
「 なんかいる？」
「 あ、じゃあ水」
「 はーい」
あ、水じゃなくてお茶にしてチェリーパイと一緒に飲もう。
自販機のボタンを押した時だった。
「 え？！まじ？イジェノが帰国したの？！」
「 まじだって！さっきナジェミンたちが一緒にいたの！」
「 うわ、マジじゃん、これジェノの愛車だよね？」
耳に入ってしまった、先ほどから感じていた視線の答え。
声の大きな彼女たちの言葉を友人も聞いたらしい。
私の手を友人がぎゅっと握る。
その意図は聞かなくても分かった。
「 大丈夫だよ」
「 …うん」
チェリーパイは冷めてしまっただろうか。
冷めても、時が経っても、ずっと美味しいままならいいのに。
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waka(プロフ) - 一気に読んでしまった！続きが気になる😆💕💕💕 (2022年11月18日 16時) (
レス) @page39 id: 192bfaab8b (このIDを非表示/違反報告)
名無し87778号(プロフ) - キュンキュンしまくってます(*ﾟ∀ﾟ*) (2022年11月8日 22時) (レス) @page28 id: fec6041023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：屋敷 | 作成日時：2022年11月3日 4時
