やっぱお前がなに考えてるかわかんねえや (ページ7)

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翌週、宮田と2人で先に居酒屋に入り、仕事終わりの玉森を待っていると、またすんごいおしゃれな格好をしてやって来た。

「お待たせー飲もー」

玉森はにこにこしている。

「玉機嫌良いじゃん、どうしたの？」
「だってミツに会いたくて！」
「そっかー良かったね」

宮田ってすげーな。

俺恋人に同じこと言われたら、いや俺には会いたくなかったのかよ、ってキレるところだわ。

あーでもこういうところが玉森の心を掴んだんだろうな。

「そういえばさ、あの迷惑な人！」
「例のお客さん？」
「そそ、めちゃ良い人だった！」

いやーほんとか？ 1回会っただけじゃ人間分からねーもんだぞ。

しかし。玉森が発した次の言葉は。

「ふじがやさんって言うんだけど！」

はい……？ふじがや？え、あの藤ヶ谷？んなわけないか、

いやでも藤ヶ谷ってなかなかに珍しい名字だし、確かに俺の知ってる藤ヶ谷はお洒落でイケメンでちょっと抜けてるし。

宮田も目を丸くしている。

「あれ？もしかして知り合いだったりするのん？」
「いや、えっと、その、」
「ちゃん玉、"ふじがやさん"の写真ある？」

あるよ～とこの場の雰囲気には似合わないゆるゆるな返事をして、スマホをいじりだした。

「ほら、これ」

そう言われて玉森の手元を覗き込むと、

それは、確かに、

あの藤ヶ谷だった。