やっぱお前がなに考えてるかわかんねえや (ページ6)

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俺らとは反対に、玉森は気分が上がっているようで。さっきからマドラーをくるくる回してる。

「でさ、この間その人がお店に来たとき、なーんか深刻な顔で相談されて」
「相談？」
「俺の好きな人も男なんですけど、どうしたらいいんでしょう、って」
「その人、玉を狙ってたわけじゃなかったんだ…。だとしたらちょっと安心だけど」
「でも普通そんなことアパレルの店員に相談するか？そいつちょっと抜けてんじゃね？」
「やっぱミツもそう思う？だよね、でもめっちゃイケメンなの、でさ、まあ服の趣味合いそうだったし、連絡先交換しちゃった」

おいおい。大丈夫かよ。

「えー玉それ大丈夫なの？怪しい人じゃないの？」
「たぶんちょっと天然っぽいけど普通の人だと思う」
「そいつの名前とか知らねーの？」
「それが分かんないんだよねー。ラインも本名じゃないっぽいし」
「そいつ客なんだろ？メンバーズカードとか持ってねーの？」
「うちのメンバーズカード、無記名制なんだよ。クレカのサインも崩し字で読めないし」

いやー大丈夫かな玉ちゃん。

「明日その人と会うことになってる」
「それ俺も行こうか？」
「いや、トシくんはいいよ。なんかね、その人のこと何も知らないけど、良い人な気がするんだよね。直感だけど」

うーん、不安だな。

とりあえず、来週も同じ時間に3人で会おうと約束し、その日はお開きになった。

つか、俺、宮田と玉森のデートの邪魔してね？

ま、いっか。