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F-17 ページ43

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「甘い太輔出されたら、向こうは絶対落ちるから」
「頑張って… みます…」
「素直になりなさい、気持ちを隠すのはやめなさい」
「ん」
「おーなんかスイッチ入ってきた? よっしゃ行ってこい!」
「行ってくる!」

バシン、と背中を叩かれて前を向くと、あるマンションの前にいた。

「そこの2階の左端の部屋だから!」

渉がじゃ、と手を挙げながら叫んでいる。


よっしゃやってやりますか!!!

ドアの前で待つこと数分、きたやまが出てくる。


「…は?」
「おはよう、きたやま」


あら可愛い顔でぽかんとしちゃって。

俺の腕で抱き締めたい!!



その夜、無事きたやまと結ばれたと渉に伝えると、じゃあ明日彼と俺ん家おいで〜と言われた。

なぜ。

まあいいけど。

「渉きたやまに惚れないでよね…!」
「太輔って相変わらずバカだよね」
「はあ?」
「ま、いーよ、とにかく明日絶対ね!」


渉がノリノリな意味が分からないまま、翌日きたやまと一緒に渉の家に行く。

その日の昼休み、きたやまに、横尾の家に一緒に行ってもらってもいい? って訊いたら、なぜかきたやまの目が泳いでいた。

謎。

まあその謎は、渉の家に行ったらすぐ解けた。

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作者名:谷山 | 作成日時:2018年10月7日 19時

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