検索窓
今日:11 hit、昨日:9 hit、合計:84,349 hit

F-1 ページ27

.





陳腐な言葉で言えば…一目惚れだった。

ちょっと鼻が特徴的な、優しそうな友人と話しているときの笑顔が頭から離れなくて。

学部も違うしサークルも違うようだし、全く接点はなかったけど、偶然同じ講義になるときは必ずと言っていいほど彼を盗み見ていた。


んはははは、と笑う彼はとてつもなく綺麗で。

がさつっぽいけど、可愛くて。


俺の隣にいる渉は、いつも、

「アホ、見すぎ」

と呆れていた。


「しょうがないじゃん、だって好きだもん」
「名前も知らないのに?」
「きたやま」
「は?」
「きたやま、って女の子たちが呼んでた」

あっそ、と渉は興味のない顔をした。

「小悪魔っぽいもんね、彼。太輔は近寄りがたいイケメンだけど彼は人懐っこいイケメン。可愛いからモテそう」

…え?

「渉今可愛いって言った?!?!」
「言ったけど何」
「だめ!! 渉あいつに惚れないで!!」
「惚れてねーわ、てかあいつ、すぐ彼女できそうじゃね? うかうかしてたらヤバいんじゃないの?」

そうなのだ。

きたやまはちょっとチャラい感じのイケメンで、いつも明るく振る舞っていて、めちゃくちゃモテる。

同性ってだけでハンデがあるのに、全く話したこともない状況からどうやって恋愛対象として意識してもらうまでこぎつければよいのか。

F-2→←後書き



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.6/10 (363 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
340人がお気に入り
設定タグ:藤北 , FK
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:谷山 | 作成日時:2018年10月7日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。