なんだか変な気持ちになってきちゃったじゃんか (ページ9)

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おまけ3 ページ9

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藤ヶ谷は、いつも俺を優先してくれた。俺が大倉とか薮とか二階堂とかと飲みに行くときは、気を付けていってらっしゃい、って笑ってくれた。

夜遅くなると迎えに来て家まで送ってくれたし、仕事の都合でそれができないときは家着いた？ってラインをくれた。

そんな藤ヶ谷の紳士的な一面に、こうなって初めて気付くなんて。

仲の良い友達と飲みに行ってるって聞いただけで、なんで俺には何も言わないの、なんで俺と飯に行ってくれないの、なんて思ってる俺とは大違いだ。

なんか、いろいろショックだ。

あー嫉妬とか。ダセえな俺。

藤ヶ谷は、俺が他の人と飲みに行くって言っても、嫌な顔1つせず、楽しんできてねって言ってくれるもんな。

キングってすげえな。

俺にゃ到底無理だわ。

…でもたぶん。俺が今日感じたこと、藤ヶ谷はもう何度も思ってるんだろうな。

そう思うと申し訳なくなって情けなくなって、俺はソファーの横に座りこんでしまった。

「みーっちゃん」

肩にぽん、と手が置かれたので振り向くと、ニコニコしている横尾さんがいた。

「大事なことに気が付けて、良かったね？」
「よこーさん…」

もう涙が止まらなくて、横尾さんの胸を借りて泣いた。背中をとん、とん、と叩いてくれる。

そんな彼の優しさに、また泣きそうになってしまった。