俺だけの abnb ページ4
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nb side
ab「翔太ってさー、ほんと肌つるつるだよね」
風呂上がり入念に肌の手入れをしていたら、俺と入れ違いで風呂に入っていた阿部が濡れた髪をガシガシと拭きながらリビングにやってきた。
nb「ん、まぁな」
肌には自信があるけど、急に言われたそれが少し照れくさくて、素っ気なく返事してしまった。
そんな俺を阿部は気にする様子もなく隣に座る。
ab「顔ももちろんだけどさ、腕とか脚とかも」
そう言って脚を触ってくる表情はなぜか楽しげで。
ab「俺もしよっかな、脱毛とか」
そんなことをつぶやくから、鏡に夢中だった目線を思い切り阿部に向けてしまった。
ab「ん?どうかした?」
nb「あー、いや、、、」
気まずくて少し口籠っていると、ふふっと笑った阿部が「なぁに?」と覗き込んでくる。
nb「えーと、、阿部はそのままでいいと思う」
視線に耐えかねて口を開けば「えー?なんでー?」と口を尖らせる。
うわ、あざと。
nb「なんつーか、かわいいとかキレイに全振りするより、男っぽいとこがあったほうがファンも喜ぶんじゃね?」
あくまでもファンのためと理由づけして、自分の思考がバレないように視線を鏡に戻して最後の仕上げをした。
ab「ふーん、ファンも喜ぶねぇ」
そう小さく呟いたかと思ったら、美容グッズを片付けている俺の手がそっと撫でられる。
ab「しょーたは?」
nb「ん?」
ab「しょーたは喜ばないの?」
鏡越しに阿部を見れば、さっきまでの柔らかい表情から一変して、獲物を狙うかのような目。
一気に心臓が高鳴って、頬が熱くなるのを感じた。
そんな俺の変化を見てか、くすりと笑って立ち上がった阿部。
ab「ちょっと髪乾かしてくる。寝室で待ってて。」
俺の頭をポンポンとしてから、脱衣所に向かった。
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作者名:violet | 作成日時:2023年11月17日 18時