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ab side
佐久間にバックハグされた状態で湯船に浸かる。
sk「ふふっ、阿部ちゃん、めっちゃいい匂いするね」
首元に顔を埋められるから、擽ったくて少しばかりの抵抗にと顔を振る。
ab「…佐久間だって同じ匂いじゃん」
そう小さく返せば、いやまぁそうなんだけどねーと言いながら佐久間の顔が離れていく。
sk「でも阿部ちゃんのほうが甘いんだよねー」
ab「なにそれ?」
振り返えろうとすれば、トンと両肩に載せられた手。
sk「さぁて、ちゃっちゃと出て本番行きますか!」
ab「へ?」
sk「へ?じゃないよー、ほらほらー」
ザブンとお湯から引き上げられて、ぽんぽんとバスタオルで体を拭かれる。
いやまぁ確かに俺しか出せてないんだけどさ…
ふと自分の体を拭いている佐久間に近寄って、後ろから抱きしめてみる。
sk「んぇ?阿部ちゃん?」
どーしたの?なんて言いながら頭を撫でてくれた。
クンクンと首筋を嗅げば、佐久間からも甘い匂い。
…俺も、食べたいかも。
ついさっき甘噛されていた首筋の感覚を思い出す。
はむっ、と軽く唇で食めば、クスリと笑った声が聞こえて鏡越しに佐久間を見た。
その色気のある表情が堪らなくて、何度か繰り返していると、佐久間の体がこちらを向く。
sk「ねぇ、そんなことしたらベッド行けなくなっちゃうよ?」
挑発的な視線は絡み合ったまま。
甘いはちみつの香りを纏った二人の夜は更けていく。
Fin.
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作者名:violet | 作成日時:2023年11月17日 18時