love nest (ページ1)

今日:18 hit、昨日:11 hit、合計:12,230 hit

エプロンは罠？　skab ページ1

.

ab side

sk「たっだいまー」

玄関の方からごきげんな声が聞こえる。

リビングのドアをツナがカリカリするので開けてあげれば、するりと体をくねらせて玄関に向かっていった。

ab「おかえり、佐久間」

後を追って玄関に向かえば、しゃがんでツナを撫で回す佐久間。
こちらを見上げるなり、でれーっとだらしない顔になった。

ab「な、なにその顔？」

sk「阿部ちゃんのお出迎え、エプロンのオプション付き。堪んないね。」

んふ、とニヤけながら近づいてきたと思ったら、急に頭を撫で回された。

ab「ちょっ、佐久間、なにすんの」

少し頭を振りながらイヤイヤすれば、あの甘やかすような声で「阿部ちゃん、かぁわい」なんて言うもんだから、急に恥ずかしくなる。

sk「かわいすぎて撫でたくなった。」

ニコニコしながら頭をぽんぽんしてリビングに歩いていく佐久間。

ab「…俺、猫じゃないのに」

小さな声で呟いたそれは佐久間に届いてしまったようで。

sk「そんなこと思ってないよ」

佐久間がソファに座って手招きするから、大人しく隣に座る。
「でもさー」と言いながら、こちらの顔を覗き込むから目を合わせれば

sk「ツナのこと羨ましそうに見てたから。撫でてほしいのかなって、阿部ちゃんも。」

無自覚にそんな顔をしていたんだと知り、少し顔が熱くなった。