【ONEPIECE】JEWEL (ページ6)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:7,752 hit

その中で光を見失わずページ6

・

『こんにちは』

あれから何度も顔を合わすうちに、
エースは怒る事は無くなった。

否、払う事を諦めたに近い。

ｴｰｽ｢…｣

『今日は空を見ているだけ？』

草原で仰向けで寝転ぶエース。
唯天を仰いでいた。

天使はエースの隣に座った。

ｴｰｽ｢＿＿お前、
天使は人に姿を見せないって言ってたよな｣

『うん』

ｴｰｽ｢何で俺にだけに現れたんだ｣

『神様が貴方が可哀想な子だからって、
担当の私が下界に降りるように使命が下されたんだ』

ｴｰｽ｢…その可哀想ってのは俺が海賊王の子供だからか？｣

うーん。多分、違うと天使は首を横に振る。

『神様が背負うには大き過ぎるって…。
あと、短命だから』

ｴｰｽ｢短命って本人に言うのかよ｣

エースは表情を変えず、
ただ空を眺める。

『だから少しでも幸せな方に導いてあげなさいって
神様が言っていたよ』

ｴｰｽ｢＿＿＿＿余計なお世話だな｣

上半身を起こすと、
エースは天使に視線を移す。

ｴｰｽ｢お前達はどう思ってんだ？｣

『？』

ｴｰｽ｢海賊王の子供の事｣

『＿＿＿＿＿何が？』

間抜けな返答に、
エースが思わず体勢を崩す。

ｴｰｽ｢死んだ方がいいと思ってんのかって
聞いてんだ！！｣

エースの質問に天使は首を傾げる。

『何で？』

ｴｰｽ｢何でって…海賊王の子供…だから｣

返答する声が次第に小さくなる。

『うーん。
私達、天使は意志を持たないから分からないかな』

ｴｰｽ｢…そうか｣

『でも、
どんな縁者でも他の人の罪を被る人は居ないよ。

裁かれるのは自分の罪だけ。
だから…貴方が言っている理由で罪になる事は無い…かな？』

難しい事は分からないんだと微笑む。

ｴｰｽ｢…そうか｣

エースは膝に顔を埋める。

『…？。今度は何を見てるの？』

ｴｰｽ｢何も見てねェ…黙ってそこに居ろ｣

天使は素直に分かったと黙る。

隣から鼻水を啜る音がした＿＿＿＿＿＿＿

・