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柄崎「お、美人」

高田「…言ってる場合じゃないっすよ」

柄崎「別にいいだろ」

『その部屋のご家族は夜逃げしましたよ』





Aの言葉に丑嶋が僅かに眉を揺らす。





丑嶋「あんた誰」

『池澤晴香の友人の柳 Aです』

丑嶋「そ。
じゃあ、代わりにあんたが払ってくれんの?」

『明日の11時、あなた方の事務所に
晴香と待ち合わせをしてます。

彼女が払えない残りの金額は私が全て払います』

丑嶋「…金返してくれるなら何でもいいけど、
あんたの話を鵜呑みにすると思ってんの?」

『…』






Aは鞄に入っているノートを破り、
自分の携帯番号をペンで書く。






『私の携帯番号。後、学生証』

丑嶋「…」





彼は自分の携帯を取り出すと、
紙に書かれた番号に電話を繋げる。

勿論、Aの携帯が鳴る。

書かれた番号に間違いが無いと分かると、
電話を切った。






丑嶋「…学生証じゃ駄目だ。他の身分証は?」

『今はそれしか無い。だから、それは預かっててよ』

丑嶋「駄目だ。なんの保証にもならねェ」

『…私は自分から貴方に話し掛けたの。
逃げる人間がする事じゃないでしょ?』






視線が絡む。
お互い瞬きもせずに、視線を逸らさない。

すると、丑嶋はポケットからティッシュを差し出す。
受け取ると、彼の事務所の住所が載っていた。





丑嶋「…明日の11時にどちらかが来なければ、
片方は地獄を見る」

『分かってる』






彼は、そのままAを通り過ぎて車に乗り込む。
続いて他の者達も車に乗り込んだ。






『…』






Aはそれを横目で確認すると、
その場を後にした。













柄崎「根性のある奴だったな」

高田「…池澤晴香と同級生。
あの歳で友達の借金を肩代わりできる程の金は
作れませよね?」

大久保「本当に来るんでしょうか…?」

柄崎「親が金持ってんだろ」

高田「でも何十万っすよ?大金を渡します?」

丑嶋「あの女は来る」





丑嶋に皆の視線が移動する。





丑嶋「闇金相手と分かってメンチ切る奴だ。
逃げやしねェよ」






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しおらん(プロフ) - 凄くいいです!更新頑張ってください!! (2022年3月23日 19時) (レス) @page11 id: d42d8a020d (このIDを非表示/違反報告)
せいら(プロフ) - 最近ウシジマくんにハマっていてドラマと映画全て観てここまで辿り着いたんですが内容が面白くて楽しませてもらってます…!これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年8月26日 23時) (レス) id: b7079ff06e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ニワトリ | 作成日時:2021年5月6日 2時

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