＿4 ページ6
・
『…闇金相手に借金したのは一社だけ？』
《池澤｢うん。カウカウ…何とかって所｣》
『カウカウ…？
今回はいくら借りたの？』
《池澤｢…50万｣》
『今、いくらなら払えるの？』
《池澤｢5万なら…｣》
『…分かった。
残りは私が出すから、
明日 11時にそのカウカウって所の事務所に来て』
《池澤｢でも…これ以上、
Aに負担させるのは…｣》
そんな悠長な事を言っている暇は無い。
地獄の底まで追われる事をまだ分かっていない。
『…晴香。お父さんが
どんな相手にお金を借りたか分かってる？』
《池澤｢え？｣》
｢相手がどん底まで堕ちようが死のうが関係ないの。
お金を返すまで、何処に逃げたって追いかけて来る。
返さない限り、逃げきれないよ｣
《池澤｢うっ…うぅ…｣》
ヤクザの娘が言う事だ。
より、現実味が増すのだろう。
電話越しに啜り泣く声が聞こえる。
連帯保証人にされてしまった以上、逃げられない。
体まで売ってしまった友人に気付けなかった
自分自身にも腹が立つ。
『…明日の11時。忘れないで』
《池澤｢…うん…。分かった…｣》
電話を切る。
アパートの方から怒鳴り声が聞こえてくる。
まだ取り立て中の様だ。
しかし、残念ながらその部屋には誰も居ない。
時間の無駄。
彼女が何処に居るかは分からないが、
遠くには逃げていない筈だ。
彼らが探し回れば今日中には捕まってしまうだろう。
＿＿＿＿話はつけておくか。
・
柄崎｢池澤さーん！
返済日とっくに過ぎてんだけどー！？｣
玄関を強く叩く。
高田｢…本当に居ないようですね｣
丑嶋｢電話は？｣
大久保｢ご両親も出ません…！｣
柄崎｢ﾁｯ。こりゃ、夜逃げだな。
逃げられると思ってんのか｣
四人がその場を後にしようとした時、
車の目の前一人の高校生が立っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 79人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおらん(プロフ) - 凄くいいです！更新頑張ってください！！ (2022年3月23日 19時) (
レス) @page11 id: d42d8a020d (このIDを非表示/違反報告)
せいら(プロフ) - 最近ウシジマくんにハマっていてドラマと映画全て観てここまで辿り着いたんですが内容が面白くて楽しませてもらってます…！これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年8月26日 23時) (レス) id: b7079ff06e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ニワトリ | 作成日時：2021年5月6日 2時
