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静止の零愛 ページ48

健人「さくら〜?入るよー?」


渡してある合鍵で入ってきた健人。


健人「さくら?!?!」





そりゃビックリするよ。ずっと泣いてるんだから。

どうした?!っという健人の問いにも答えずに、ひたすら菊池くん、菊池くんと涙を流しながら言い続ける私。




気づかない間に健人にギュッと抱きしめられる。


あーもー……こんな時ですら、菊池くんの抱擁を思い出してしまうなんて随分依存しちゃってるのね。



健人「さくら…さくら……風磨のこと覚えててもいいから……俺のものになってよ。」

さくら「え?」



一度、健人から離れる。

健人を見ると、覚悟を決めたような真剣な眼差し。




さくら「……ねぇ健人?それ本気で言ってるの?」



これだと圧倒的に健人が不利なのに。



健人「だって、俺はさくらの傍にいたいから。」

さくら「……ッ」




もう一度、健人の温かみを感じる。
ダメ……なのに…



さくら「いいの?」

健人「うん。」

さくら「……よろしくね、健人。」

健人「ありがとう、さくら。」


今の私には、健人のこの温かさに委ねるしかなかったんだ。










私達が結んだ契約は残酷で悲しいもの。

私の目からまた、涙が一筋流れた。

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ゆりな - 面白くって、一気読みしました!菊地くんの描写がほんとーにきれいでした! (2021年8月21日 0時) (レス) id: 8d3b85f428 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:薔桜 | 作成日時:2021年7月27日 14時

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