棘の女王。 (ページ27)

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夢中の追憶ページ27

健人サイド。

さくらがイギリスに行った事を知ったのは、さくらからでもない。担任からだった。

担任「あー……あと連絡事項としてな、C組の柏木さくらが二学期いっぱいでイギリスに転校した。」

その時、喋っていた俺と風磨の動作が止まった。

今先生なんつった？

イギリス？転校？

なんで先生から聞くんだよ。
今まで何でも俺に言ってくれてたじゃんか。。

健人「ちょ、せんせっ……「ガタンッ！！！」

先生！！と呼ぼうと大声を張り上げると途端に立ち上がった前の奴。

健人「え……風磨…？」

風磨はツカツカと担任の所に歩み寄ると胸ぐらを掴んだ。

担任「き、菊池？！？！」

健人「おいっ！！！風磨やめろ！！！」

後ろから止めに入るが、風磨は止めようとしない。

風磨「おいっ！！それいつだよ！！柏木がイギリスに行ったのっていつなんだよ！！！！！」

なんとか風磨を先生から引き離す。
ゼーゼーしてる二人。

担任「興奮するのも分かるが……これは柏木本人至っての希望だ。」

健人「は……？」

担任「柏木がイギリスに行ったのは丁度1週間前。1週間経ってから言ってくれと、口止めされてたんだ。」

すまない、そう言って帰って行った先生を俺達は呆然と見送った。

健人「…………風磨。屋上行こう。」

風磨「…あぁ。」