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(スニョン)
「ヒョン、どうしたんですか？」
気づけば宿舎のドアの前にいた。
呆然と立ち尽くす俺に、あとから帰ってきたミョンホが声をかける。
「ミョンホ、どこ行ってたんだ？」
「？コンビニですよ。」
ガチャガチャ、ロックを解除して2人で中に入る。
おかえり、とメンバーの声がして、俺はなんだか足の力が抜けてふらふらした。
ソファに座り込むと、隣が少し沈んだ。
「スニョン」
低いけど穏やかな声がして、そちらを向く。
「スンチョルヒョン...」
いつも俺たちを導く人。でも今回ばかりは導いてもらえないだろう。
「どうした？」
他のメンバーに気づかれないように、小さな声でそういったヒョン。
「ヒョン、俺...」
どうすればいいですか、そう口から出かけたけど飲み込んだ。
「Aと何かあったのか？」
鋭いヒョンの言葉に、あきらかに動揺を読まれただろう。
そのあとヒョンは何も言わない。
「ヒョン、俺って、ホシなんですね」
そう言うとヒョンはすごく切ない顔をして
「そうだな、俺もエスクプスだから」
少し困ったように、目尻を下げて笑った。
Aがあと半年でやめてしまう。
ということは、今のままでは半年後に俺たちは出会う前に戻ってしまうわけだ。
Aのことを好きなのも、Aを自分の女の子にしたいのもまぎれもない事実だった。
クォンスニョンという人間は、1つの個体で2つある。
だから彼女にそう易々と、自分の気持ちをさらけ出せないでいた。
好きだと、たった2文字を。
まるで難しくない言葉なのに、俺にはとても重くて、受け取る彼女にはもっともっと重い言葉だろう。
ヒョンが俺の頭を撫でた。
温かさが伝わって、ほっとした。
「スニョン、俺たちってこうなるのが当たり前なんだよ。」
低く諭すような声に、なんだか無性に泣きたくなった。
「こうなることも、幸せだと思わなきゃいけない。」
「はい。」
ヒョンの言葉に、息が詰まった。
「ごめんな、ヒョンなのに、こんなことしか言えなくて。」
いつも大人で落ち着いているヒョンの声がなんだか震えていた。
俺は下を向いて、首を横に振った。
きっとこのつらさを、どこかでヒョンも味わったのかもしれない。
「ゆっくり休みな。」
ヒョンはそうとだけ残して、自分の部屋に入って行った。
我慢していたはずなのに、涙の粒が1つ、膝に落ちた。
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鋳柘 - スニョンとドギョミは親友と言うよりは年が違うので兄弟ですし、ドギョミはスニョンに敬語を使いますよ。 (2018年10月19日 20時) (
レス) id: 16c2882a48 (このIDを非表示/違反報告)
ジナ(プロフ) - 志保さん» 志保さま、スニョンペンさんにそういっていただけて本当にありがたいです＾＾励みになります！ゆっくりになってしまいますが、更新がんばります＾＾ありがとうございます！ (2015年10月16日 22時) (レス) id: d2ae460245 (このIDを非表示/違反報告)
ジナ(プロフ) - ぱく さらんさん» ぱくさらん様、暖かい言葉ありがとうございます（泣）週に2，3回もできないようなときもありますけど..がんばります＾＾ありがとうございます！ (2015年10月16日 22時) (レス) id: d2ae460245 (このIDを非表示/違反報告)
ジナ(プロフ) - みゆきさん» ｺﾒﾝﾄありがとうございます！とても遅くなってしまって申し訳ないです（泣）ゆっくりですががんばります、ありがとうございます＾＾ (2015年10月16日 21時) (レス) id: d2ae460245 (このIDを非表示/違反報告)
志保(プロフ) - 元々スニョンペンなんですけどこの小説読んでさらにスニョンが好きになりました！！すごく私のツボにハマります！大好きです！ヾ(＠⌒ー⌒＠)ノこれからも更新頑張ってください！ (2015年10月11日 19時) (レス) id: 67a82fd094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジナ | 作成日時：2015年9月23日 15時
