忘れてたのに ページ44
「うーーん、おはよう。」
(おはようございます)
泉はその頃あくびをして起き上がった。
この後ラテとジョーンとヘンリーが起こす事件を知らずに。
(今日も荒地に行きますか。)
「うーん、もちろんよ。毎日の練習しなきゃ魔界人に勝てないもの。」
自分の顔が険しくなるのがわかった。
(そうですか。)
水晶玉も何も言わずに着替えてから2人で下に降りる
「全く、またミミがどっか行ったんですって?」
おばあちゃんの声が聞こえた。
どうしたんだろ。
「えぇ、すみません。目を離したすきに。」
お母さんが困ったように言った。
「おはよう、おばあちゃんお母さん。」
「あら、おはよう愛しい私の孫。」
「おはよう、リリー。」
おばあちゃんは私を抱きしめて言った。
「どうしたの?」
「ミミが最近どこかへ消えるのよ、お昼には戻ってくるけど、反抗期かしら。」
お母さんが顎に手を当てて言った。
「水晶玉さん、ミミはどこにいるの?」
(ミミとは?)
あ、そっか。ミミ知らないよね。
「水晶玉は何か言っていた?」
「ミミを紹介していないの。」
森林家では水晶玉は公認家族になっている。
たまに便利道具として利用しようとするやつ(主におじいちゃんとパパの男性陣)が出てくるので困ったものだ。
「水晶玉さん、ミミは猫なの、赤茶の猫で。」
(探してみます、、、、、。)
しばらく声が聞こえなくなった。
(あ、誰かといるわよ!リリー様が探している猫かどうかは分からないけど人間2人と一緒にいるわ。)
言葉遣いが乱れた。
人間2人と一緒に!?
泉がおばあちゃん達に手短に伝えて敷地内の結界を飛び出す。
(助けに行くの!?バカなの!?)
「もう人間界に住人には慣れたわ。それに私はバカだし。どこなの、水晶玉さん!!」
水晶玉の案内に全速力で木々を走り抜ける。
その時声が聞こえた。
笑い声だ。
「何だそれ。」
「あはは。」
背筋が凍る。
嘘、、、、でしょ、、、。
心臓がバクバクと音を立てて体が少し震える。
(どうしたの、リリー様)
私の感情が伝わったのか水晶玉が心配そうに聞いた
「何でもないわ。」
その場を離れようとすると、突然風が吹いた。
光り輝く蝶が泉に舞い降りる。
あの時の蝶だった。
(危険よ。悪魔が来るわ)
「は、、!?悪魔ですって!?!?」
ピタリと声がやむ。
誰かがこちらに近づいてきた。
泉はしまった、と口をふさぐが遅かった。
「森林、、、?」
「、、、っ。」
何で、忘れてたのに。
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ザン(プロフ) - かなとさん» 外しました。 (2019年8月17日 2時) (レス) id: 8e20d05d05 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年8月15日 16時) (レス) id: ba1b78c8bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ザン | 作成日時:2019年8月15日 16時