女の人 ページ25
赤石家に着いた。
片寄くんはすごく緊張しているみたいで拳を握りしめている。
わかるよ、、、その気持ち。
多分この先私と関わる以上もっと緊張したりする場面がいっぱい出てくるかもね。
今のうちなら同盟やめても怒らないよ。
「呼ぼうか。」
片寄くんは頷く。
「すーみーまーせーんー。」
私が声を張り上げて呼ぶと片寄くんは緊張がさらに上がった。
早く出てくれないと走って逃げちゃうかも。
私は少し焦っていると中から人が出てきた。
茶髪の髪を後ろでゆるく結んでいる女の人だった。
くりくりとした目、ここでは珍しい真っ白い肌、全体的に見ると幼く感じられた。
「えっと、どのようなご用件で？」
泉を見て首をかしげる
そして片寄くんを見るとその顔を引きつらせた。
「あなたは、、、。」
片寄くんはガクガクと震えている。
私も少し緊張してきた。
今ここで黙っていたらヤバイことになりそう。
私は両手に抱えている野菜を差し出した。
「田中さんのお手伝いで野菜を届けにきました。」
しかし、女の人は興味がなさそうに野菜に視線を向けた後、また片寄くんを見つめた。
今にもとびかかりそうな雰囲気だ。
片寄くんは今にも倒れそうに真っ青。
やっぱりここは退散した方が、、、。
そう思いかけた時片寄くんが勇敢にも口を開いた。
「話が、、、あります、、、。」
言葉が震えている。
私は野菜をギュッと抱えた後キッと女の人を見た。
「少しだけでいいです。彼の話を聞いてあげてください。」
片寄くんはびっくりしたように私を見た後少し緊張を緩めた。
私が守ってあげることを忘れないでね。
頑張って！！
心の中でエールを送る。
女の人は片寄くんを睨むのをやめて中に入った。
そして後ろを振り向いて来てという表情をする。
片寄くんはガチゴチに固まってる体を動かして中に入る。
泉も後に続いて中に入った。
＊＊＊＊＊＊
簡素なテーブルに泉と片寄くんは座る。
赤石家は物が少なく、とてもスッキリしている。
換気もきちんとしていてとても清潔だった。
キッチンもゴタゴタしていなくて調味料の数も他の家より少なくてびっくりした。
「その野菜はあそこのちゃぶ台に新聞紙敷いてあるからそこに置いて。」
赤石さんは泉を見ないで言った。
泉は野菜を置いた後、いすに座る。
テーブルにはお茶と菓子があって、どんなに嫌でも礼儀はわきまえているんだなと感心した。
私達家族と同じね。
今の女の人の感情がわかる気がするわ、
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ザン(プロフ) - かなとさん» 外しました。 (2019年8月17日 2時) (
レス) id: 8e20d05d05 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年8月15日 16時) (レス) id: ba1b78c8bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ザン | 作成日時：2019年8月15日 16時
