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約束して! ページ47

誰もいないし、今こそ言っておかなくちゃいけないことを言うチャンスだ。

泉は息を吐く。

「あのね、一つお願いがあるんだけど。」

あくまで優しくて笑顔の絶えない健気な女の子っぽい雰囲気を出す泉。

それが不可能だということには気がついてるけど。

「ほら?私、片寄くんみたいに美人じゃないじゃん?」

「知らねーよ。」

否定しなかっただけ良かったと思っておこう。

「だから、片寄くんがこっちに来ると可愛くない私まで注目されて緊張しちゃうんだよね。」

泉はニッコリと不気味なくらいの笑みを浮かべる

「目立つの嫌いだから、話しかけてくるのやめてほしいなぁ。誰もいなかったら、いいけど。いい?」

片寄くんは「ハハッ。」とまた笑うと壁にもたれて上から目線の態度で泉を見た。

「いやだって言ったら?」

泉はきっぱりという。

「その時には私にも考えがある。」

片寄くんはハッキリと固まった。

「、、、、わかった。覚えておく。」

「覚えておく?忘れたら知らないっていうこと?」

「ちげーよ、分かった約束する!これでいい?」

契約魔術を使えたら安心できるのに。

人間界の人達って本当よく生きていられたわね。

「そういえば、なんか私に用があるんでしょう?」

「、、、、あぁ、まぁな。」

片寄くんはふっと笑うと

「でも、もう言う必要はなくなった。今のお前を見ればその心配はなくなったからな。」

泉はそう、と呟いて伸びをする。

「ここ、誰かに見つからない?」

「見つからねーよ、ここの第一発見者は俺だしこの体育倉庫には都市伝説があるんだ。」

「都市伝説、、、?」

って何?と続きそうになって慌ててごまかす。

都市伝説って、、、伝説の都市っていう意味なのかな?

え、、、と言うことはこの体育倉庫には伝説の都市があるってこと?

「本当かどうかは知らねーけど俺は全く信じてねーな。ここに近寄らせないために嘘付いたんだと思う。」

伝説の都市、、、ナゾ、、、

「面白そう!いいね!行ってみようよ!!」

私の反応が予想外だったのか片寄くんは驚いた。

そして、頭をかくと、

「お前ってオカルトなのか。」

と言った。

オカルトが何かわからないけど褒め言葉だと受け止めておこう、うん。

「俺は別にいいけど、、、」

片寄くんが話そうとした時

“あと10分で放課は終わります。すみやかに教室に戻りましょう”

と放送が流れた。

泉は立ち上がって窓に手を置く。

「明日行ってみようね。」

オーラ→←裏庭



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設定タグ:片寄涼太 , グク , 魔女   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:ザン | 作成日時:2019年8月7日 0時

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